危機の中でチャンスをつかむ中国経済 (2)

人民網日本語版 2020年04月10日10:34

産業はモデル転換・高度化を迫られる

現在、中国国内では感染状況が落ち着いており、経済は急速に回復する段階に入った。しかし感染症が世界に拡大し、主要エコノミーの供給能力が妨げられており、短期的に中国製造(メイド・イン・チャイナ)への依存度が目に見えて上昇する可能性がある。

最近、広東省江門市の漢宇集団股フン有限公司(フンはにんべんに分)は注文が減ることなく増加している。同社の石華山会長はその理由について、「当社の主要な競争相手は欧州におり、海外で感染症が拡大して、顧客の多くが欧州への注文をうちに回してきたためだ。当社は残業や時間外勤務で製品を出荷すると同時に、従業員の募集を続けている」と述べた。

しかし石氏は今後についてそれほど楽観的な見方をしていない。「海外市場のニーズが減少すれば最終的に川上のメーカーに波及し、注文にも影響が出る可能性が高い」という。

感染症が経済のリズムを狂わすと同時に、産業にモデル転換と高度化を迫っている。国内企業の一部はこの時期を転換期とみなす。中車株洲電力機車有限公司はそのよい例だ。同社は鉄道交通産業で全国シェアの3分の1を担い、関連企業には鉄道交通設備メーカー300社あまりが名を連ね、製造する鉄道交通設備製品は同業界のほぼ全分野をカバーし、中国でのマッチング率は70%を超える。こうした業界のリーディングカンパニーである同社でさえ生産・調達に影響が及び、産業チェーンの協同には厳しい挑戦が立ちはだかる。

同社向けにデジタル化改良サービスを提供する金蝶国際ソフトウェア集団有限公司のプロジェクト責任者の李暁輝さんは、「製品構造が13層に及び、部品は1万種類に上り、毎日平均60件のプロジェクトが稼働し、資材コードが40万コードになる製造業企業として、生産の協同は非常に複雑なものになる。今後デジタル化改良の高度化を達成した後、中車の予想される受注の達成率は85%から96%に上昇し、サプライヤーの引渡し計画執行率は80%から98%に上昇する見込みだ」と説明した。

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