四川省で何度も地震が発生した後、団地やキャンパス内で響き渡った地震警報サイレンを覚えているだろうか。これを支える大陸地震警報ネットワークが、「2.0」にバージョンアップされることになった。成都高新減災研究所は4月29日、第2世代大陸地震警報ネットワークの建設が四川省で始動されたと発表した。同ネットワークの四川省内における地震観測所は年内に3000カ所に達する。科技日報が伝えた。
地震警報四川省重点実験室室長で、成都高新減災研究所所長の王暾氏によると、第2世代大陸地震警報ネットワークは第1世代と比べて反応時間が短く、信頼性が高く、カバー面積が広く、観測所がより密集し、サービス範囲がより広い。第2世代大陸地震警報ネットワークの観測所の配置完了後、四川省の地震帯の人口に対するカバー率が99%に達する。これにより、四川省地震観測警報能力がさらに高まる。
地震警報は電波の速度が地震波を上回る原理に基づき、地震センサー及び関連技術システムを利用し地震警報ネットワークを建設し、地震発生時に全自動で利用者に向け揺れが生じる数秒から数十秒前に警報を発令する。第2世代地震警報技術は第1段階の警報観測所、第2段階の伝達・反応ルート、第3段階の末端処理システムに分散型処理に基づく全面的なアップグレードを行う。クラウドコンピューティング運営センターを通じアルゴリズムをさらに最適化し、5G通信技術を使いシステムの反応速度を上げることもできる。
王氏は「将来的にこの第2世代警報ネットワークは警報死角エリアの半径を15%縮小する上に、一部地域でより死角エリアの半径をさらに狭める。警報漏れ率、誤報率も同時に下がる見込みだ」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年5月7日