新型コロナで注目を浴びる「非接触ショッピング」の優位性とは? (2)

人民網日本語版 2020年05月15日09:16

融合の加速が売り場発展のトレンド

多くの人にとって、商業施設の「クラウド操業再開」は感染症の影響を受けてのその場しのぎの措置に見える。しかし実際には、その背後にあるオンラインとオフラインの融合的発展という理念は、多くの商業施設にとってすでになじみのあるものになっており、すでに事業展開を始めていた施設もある。

銀泰百貨は、昨年から淘宝(タオバオ)と共に、ショッピングガイドのショート動画やライブ配信などの業務を模索してきた。昨年4月には、初めてショート動画によるライブコマースを試行し、その後の販売促進キャンペーン「618京東の日」、11月11日のネットショッピングイベント「ダブル11」でもテスト事業を展開した。これまで商品のデジタル化や人的資源のデジタル化などで積み重ねてきた努力が、感染症対策期間に売り場のライブ配信イベントを急速にスタートするための基盤になった。

このほど終了した上海「55 ショッピング・フェスティバル」の期間中に、実体型ビジネスがデジタル化によるエネルギーの力を借りて、「クラウドウィンドウショッピング」、「クラウドショッピング」、「クラウドエキシビション」、「クラウドファッションショー」などのシリーズイベントを実施し、デジタル化の力で新たな消費ニーズを喚起しようとした。上海の百聯集団はECプラットフォームと協力して、消費者が家から出なくても「クラウドで百聯をウィンドウショッピングできる」ようにした。消費者はライブ配信パーソナリティのカメラを通して気に入った商品が見つかれば、スマートフォンですぐに直接注文することができ、商品は売り場の専用カウンターから直接発送される。

大手商業施設の「非接触ショッピング」をチェックしてみれば、感染症の影響により、各施設がオンラインの事業展開を加速し、クラウド運営能力が大幅に向上し、取り扱い製品がより豊富になり、ブランドのオンラインサービスがより洗練され、より方向性をもったものになったことがすぐに分かるだろう。

また、多くの地方で小売のオンライン・オフラインの融合的発展に向けた奨励措置が打ち出された。山東省済南市はこのほど、消費の量的拡大・品質向上を促進する15項目の措置を打ち出し、小売業界のオンライン・オフライン融合を推進することを提起し、「訪問サービス」や「非接触配送」などの新型サービスを積極的に推進し、「クラウドウィンドウショッピング」や「クラウドファッションショー」、「巣ごもり消費」などの「クラウドショッピング」モデルを積極的に打ち出した。

業界では、オンラインとオフラインの連動が、従来型商業施設のモデル転換のトレンドとみられている。売り場のライブ配信を例にすると、銀泰商業集団の陳暁東最高経営責任者(CEO)は、「販売員のライブ配信は第1に、特殊な時期の中、街に出て買い物をしたいという消費者の実際的なニーズに応えた。第2に、従来型小売デパートの時間的、空間的制約を打ち破り、多くの売り場がこれまでカバーできなかった顧客を呼び込んだ。第3に、商品を紹介すると同時に、小売の美学も伝えた。これはデパート型小売業界の発展のトレンドになり、成長源になるとみられる」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年5月15日

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