40年前の「小さな漁村」が大都市に 深センを作ったのは何? (2)

人民網日本語版 2020年08月26日16:39

華為(ファーウェイ)、中興(ZTE)、比亜迪(BYD)、邁瑞、華星光電、大疆創新(DJI)などの企業は深センから世界の舞台へ羽ばたき、中国国内はもとより、世界の関連産業におけるリーディングカンパニーに発展した。

深センの製造業は世界に恩恵を与えている。深センで製造された普及タイプのドローンは世界シェアの70%を占め、輸出される民間用ドローンは全国輸出量の90%を占め、中高級眼鏡は世界生産量の約70%を占め、このうち85%が世界120以上の国・地域に輸出され、中高級婦人服は中国重点都市での市場シェアが60%を超える……深センの製造業には十分な競争力がある。

19年、深センの一定規模以上の工業企業の生産額は3兆6800億元に達し、このうち先進的製造業付加価値額とハイテク製造業の付加価値額が一定規模以上の工業企業の付加価値額に占める割合は71.9%と66.6%で、中国の大中都市の中でどちらもトップだった。グラフェン、テラヘルツ波、メタマテリアルなどの技術も世界のトップレベルにある。

深センは世界一の5G都市でもある。5G産業の規模、基地局、端末の出荷量が世界一であるだけでなく、5G標準に必要な特許でも世界のトップクラスだ。産業計画の設計から、基地局の配置まで、さらに市場の育成と応用のインキュベーションまで、5Gは今や「イノベーションの都市」が経済成長を遂げるための新たな原動力になりつつある。

特許出願件数 全国の3割占める

深セン国家ハイテク区は深センのイノベーションが駆動する中核エンジンとみなされている。20数年に及ぶ発展を経て、同区は深センの約0.6%の土地で深センの約11%のGDPを生み出すようになり、深センの約14%の国家級ハイテク企業がここで誕生し、科学技術型中小企業とイノベーション・起業を担う人材を数多く育ててきた。19年に同区は14倍の拡張計画を立て、25年には「1区2核複数パーク」の空間配置が形成される見込みだ。

深センのイノベーションは人材の発展と切り離せない。40年前には、深センの技術者といえばトラクターの整備士1名と獣医1名しかいなかったが、今では専門的技術者が183万5千人に達し、科学技術者は200万人を超えるとみられる。深センの常住人口で計算すると、市民20人あたりに3人の科学技術者がいることになる。

こうした専門的技術をもった人材に牽引されて、19年の深センの特許出願件数は26万1500件に上り、国際特許出願(PCT出願)件数は全国の約30.6%を占め、16年連続で全国大中都市の首位に立った。1平方キロメートルあたりの特許取得件数は83.41件で、こちらも全国首位だ。また人口1万人あたりの発明特許保有件数は106.3件で、全国平均水準の13.3件の8倍になる。

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