食品がどこから来たのかを遡ることができ、どこに行ったのかも調べられる。1日より、北京市コールドチェーン食品トレーサビリティプラットフォーム(北京冷鏈)の運営がスタートした。輸入冷凍・冷蔵食品の産地はどこか、PCR検査の結果証明書はあるかといった情報を、消費者は携帯電話でQRコードを読み取ることにより、北京冷鏈のプラットフォーム上で確認できるようになる。北京市は今後、輸入された冷凍・冷蔵の肉類、シーフードについてコードによるトレーサビリティ管理を全面的に実施するという。「北京日報」が伝えた。
同市の新たな要求に基づき、輸入冷凍・冷蔵食品の生産・経営企業は微信(WeChat)か支付宝(アリペイ)を通じて北京冷鏈のミニプログラムにアクセスし、自身でユーザー登録を完了するとともに、今月1日からは、輸入冷凍・冷蔵肉類・シーフードの種類、規格、ロット、産地、検査検疫、流通先などトレーサビリティのためのデータを正確にアップロードしなければならない。すでにトレーサビリティシステムを構築している輸入冷凍・冷蔵食品生産・経営企業は、一括導入やシステムインターフェースなどの方法でデータをアップロードできる。
海淀区玲瓏路にある盒馬鮮生の店を回ると、輸入冷凍・冷蔵食品の多くに「北京冷鏈のQRコード」が貼られていた。氷とともに鮮魚が並べられた陳列台には、「北京冷鏈」の表示プレートが置かれ、プレートにはシールがびっしり貼ってあり、マッチ箱ほどの大きさのQRコードが16個表示されていた。同じサーモンでも、ハラス、普通の身、尾などさまざまな商品があり、QRコードも別々だ。市場監督管理当局によると、同じロットの商品には1つのQRコードしか使えず、商品の生産ロット番号の唯一性が保証されているという。
輸入冷凍・冷蔵食品を取り扱う多くのスーパーを取材したところ、商品にトレーサビリティのためのQRコードが貼られていることがわかった。
QRコードを読み取って産地やPCR検査の結果を確認
微信を通じて「北京冷鏈」のミニプログラムに登録してみた。ミニプログラムには「企業または監督管理者」と「消費者」の2つの登録ポートがある。「消費者」の方でトレーサビリティチェックのボタンを選択し、陳列台のQRコードを読み取ると、画面にはすぐに目の前にある「深海日記」ブランドのサーモン切り身シリーズの商品情報が表示された。商品のコード番号、規格、ロット番号のほか、この商品が原産国のチリから冷凍輸入されたもので、入国港は上海市の洋山深水港であるとの情報が表示された。
またミニプログラムでは検査検疫証明書の画像やPCR検査の結果証明報告書も特別に添付されている。PCR検査結果証明報告書は上海華測艾普医学検査検疫所が発行したもので、クリックすると画像の上に「このロットのサーモン切り身のPCR検査の検体採取時期は今年7月30日、検査結果は『陰性』」という説明が表示された。
北京市市場監督管理局によれば、北京市コールドチェーン食品トレーサビリティプラットフォームが運営をスタートして以降、トレーサビリティプラットフォームの管理上の要求を踏まえて、関連のトレーサビリティデータを登録していない輸入冷凍・冷蔵の肉類とシーフードを販売・使用してはならないとした。また「北京冷鏈」プラットフォームで登録申請をする必要があるのは輸入コールドチェーン食品サプライヤーだけでなく、商業施設、スーパー、ネットショッピングプラットフォーム、外食企業などの経営主体も登録申請する必要があるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年11月3日