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中国最北の海岸、6‰耐塩性稲の試験栽培に成功

人民網日本語版 2020年11月06日14:15

袁隆平院士とその研究チームによる「二期作スーパー稲の生産量が世界記録を更新」という情報がこのほど、中国の人々を奮い立たせた。中国北方の遼寧省盤錦市から4日、再び朗報が伝わった。袁氏とその研究チームが6‰耐塩性稲の選抜栽培が初期段階の成功を収め、1ムー(約6.7アール)あたり生産量が300キログラム以上になった。これは「海水稲」が中国北方に広がるアルカリ性土壌で初期段階の普及の意義と価値を備えたことを意味する。光明日報が伝えた。

海水稲の学名は「耐塩性稲」で、一定の塩分(アルカリ度)のアルカリ性土壌で成長できる稲を指す。その適応力が高く、耐塩性を持つほか、風、洪水、病虫害に強い。

遼寧省盤錦市は北緯40−42度の間にある。中国最北の海岸線を跨ぎ、遼河の河口に位置し、広いアルカリ性土壌資源を持つ。袁氏及び国家ハイブリッド稲工学技術センターは2019年、「国家耐塩性稲試験モデル拠点」を創立した。袁氏が自ら名付けた「北方耐塩性稲袁隆平院士活動試験ステーション」が盤錦市に設立された。中国最北の海岸線を持つ海が引いた大地が、新たな歴史的使命を担った。

試験田は遼河河口に位置する130ムーの土地に決定されたが、自然条件の下で取り入れられる海水の濃度は、6‰耐塩性稲を育成するためには不十分だ。試験ステーションはスマート化設備を導入し、試験田付近で塩分が22.4‰の井戸を掘り当てた。これを6‰に薄めてから灌漑を行い、選抜育種試験の成功を保証した。

育種の一年目である今年は、たゆまぬ努力により、現在耐塩性及び優良稲を30品種余り選抜している。うち科学研究の難易度が最も高い6‰耐塩性稲は6品種。袁氏のチームと協力する遼寧中聚生態農業科技開発公司の張潜会長は、「耐塩性稲は一般的な稲と見た目が似ているが、稲穂の穂数が一般的な稲より少ない。耐塩性稲を炊くと香りが良く、歯ごたえがある」と説明する。

土壌の改良と栽培技術の進歩により、海水稲の生産量が年々増加している。以前は一銭の価値もなかったアルカリ性土壌が大人気になるだろう。袁氏は「中国には荒れ果てた15億ムーのアルカリ性土壌があり、うち2億ムーに稲栽培のポテンシャルがある。試験栽培と普及に成功すれば、1ムーあたりの生産量を200−300キログラムと計算すると、食糧を500億キログラム増産し、約2億人の食を賄うことができることになる」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年11月6日

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