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約1万年前の中国上山文化は世界稲作文化の発祥に

人民網日本語版 2020年11月17日11:07

米は世界3大穀物の一つだ。人類が栽培に適するように野生の米の栽培化を開始しのはいつだろうか。浙江省浦江県上山考古遺跡公園の炭化した1粒の「万年米」は、今から約1万年前に世界稲作文化がここで生まれたことを示す実物だ。新華社が伝えた。

今から1万1400−8600年前の上山遺跡は2000年に発見された。同遺跡を始めとするこの新石器文化は2006年、正式に「上山文化」と名付けられた。20年にわたり、関連する考古調査活動が持続的に行われてきた。上山遺跡考古チームリーダーで、浙江省文物考古研究所研究員の蒋楽平氏によると、浙江省の銭塘江上流域と霊江流域で、現在まで上山文化遺跡を19カ所発見し、稲作農業起源の大量の実物証拠を発見した。そしてさらに多くの遺跡の発見が期待されている。

14日に閉幕した上山遺跡発見20周年学術シンポジウムにおいて、中国科学院地質・地球物理研究所博士課程指導教員の呂厚遠研究員は、「農作物プラント・オパールの鑑定方法により、中国の学者は上山遺跡で今から約1万年前の栽培化の特徴を持つ米のプラント・オパールを発見した。これは当時の原住民がすでに野生の米を栽培化していたことを物語っている。関連論文はすでに「米国科学アカデミー紀要」に掲載されている。彼らが構築したこの方法もすでに、欧米の多くの大学の教材に取り入れられている」と述べた。

シンポジウムは中国考古学会、浙江省文化・観光庁、浙江省文物局、金華市政府の主催で、浦江で行われた。全国の複数の大学と研究機関の40人以上の専門家・学者が共に、稲作農業の起源について議論した。上山遺跡では米の収穫、加工から食用に至るまで比較的に整った証拠が見つかっており、現在まで世界で発見されているうち最も古い稲作農業の遺跡だ。上山文化は世界稲作文化の発祥であり、中華文明の形成プロセスにおける重要なスタートラインでもあるとの見方が示されている。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年11月17日

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