雲南省瑞麗市で今月11日午前10時ごろ、新型コロナウイルスに感染した妊婦が三つ子の男の赤ちゃんを無事出産した。三つ子の赤ちゃんのPCR検査はいずれも陰性だった。新型コロナウイルスに感染した妊婦が三つ子を無事出産したのは、中国で初のケースとなる。新華社が報じた。
妊婦は帝王切開術を受けて出産した。
29歳のこの女性は、新型コロナウイルスに感染したため7月9日に瑞麗市中医学傣(タイ)医病院に入院。初めての妊娠で、自然妊娠。三卵性三つ子を身ごもり、入院当時は妊娠28週目だった。
雲南省衛生健康委員会の白松副主任は、「妊娠後期に新型コロナウイルスに感染した患者の病状は複雑で、しかもこの妊婦はデルタ株に感染していた。妊婦と新生児の両方が、速やかに正しい効果的な治療を受けなければならず、緊迫した状況だった」と振り返る。
国務院共同対策メカニズム総合グループの雲南省活動グループは、国・省・州の専門家が共同で治療に当たるよう手配した。また、雲南省衛生健康委員会も、省・州・市の産婦人科、小児科、呼吸器科などの専門家32人を瑞麗市に派遣し、複数の科が共同でこの妊婦に対応する専門グループを立ち上げて、新型コロナウイルスの治療に当たり、早産を予防し、胎児の発育を促進した。
特設された新生児病室で赤ちゃんにCPAP(持続陽圧呼吸)療法を行う医療従事者。
この妊婦の病状は一時重症化したために、病院は専門チームを設けて細心の注意を払いながら治療を行った。そして、治療が奏功して、高熱は下がり、早産の兆しも見られなくなり、病状は重症から中等症に好転し、妊娠期間も32週に達した。
専門チームは11日午前、隔離エリアの手術室を稼働させ、防護用品や手術用機器、必要な薬を準備。防護服を着用し、フルフェイスレスピレーターを付け、3級の防護基準で帝王切開手術を行った。
そして午前10時8分、赤ちゃんの泣き声が次々に響き、三つ子の赤ちゃんが無事に生まれた。母子ともに状態は安定しているという。
赤ちゃんはすぐに専用病室に移され、3人ともバイタルサインは安定しているという。今後、新生児の世話をする体制を構築し、安定した呼吸を維持できるようサポートするほか、その成長と発育も促進する計画だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年8月13日