中国国務院共同対策メカニズムの5日の記者会見で、国家衛生健康委員会の米鋒報道官(副宣伝局長)は、「国務院共同対策メカニズム総合チームはすでに作業チーム20組を重点通関都市に派遣して、抜け穴がないか逐一調べて対処策を取り、国外からの流入の防止と突発的感染への対策を強化した」と説明した。人民日報海外版が伝えた。
国家衛生健康委員会疾病予防抑制局一級巡視員の賀青華氏は、「現在の状況から見て、感染拡大は全体的に抑え込みが可能だ。今回の感染拡大は波及範囲が広く、関係集団が多岐にわたるうえ、感染地の異なる複数の輸入症例から感染した国内症例が多発していることから、感染防止・抑制の取り組み全体の困難さと複雑さが増している。だが各地が感染防止・抑制の各措置を厳格に実行しさえすれば、感染拡大は2~3潜伏期内にほぼ抑え込むことが可能だ」と指摘。さらに、「全国レベルで言えば、他の地域でも新たな感染拡大が生じる恐れがある。各地は監視を強化し、『国外からの流入を防ぎ、国内の再拡大を防ぐ』対策戦略及び常態的な感染防止・抑制措置を引き続き堅持する必要がある」とした。
また賀氏は、「国内外の研究及び感染防止・抑制の実践によると、デルタ株では新型コロナウイルスの生物学的特性を覆すような変化は生じておらず、感染源と感染経路が基本的に明確で、既存の感染防止・抑制措置が依然有効であることをが分かっている」としたうえで、「既存のワクチンは依然として良好な予防・保護作用を持ち、集団における感染リスクを下げ、感染後の重症化率と致死率を効果的に下げることができる」と説明した。
8月5日0時から24時にかけて、31省(自治区・直轄市)及び新疆生産建設兵団で新たに確認された感染者数は124人で、うち輸入症例が44人、国内症例が80人(江蘇省61人、湖南省9人、湖北省6人、内蒙古<内モンゴル>自治区1人、河南省1人、海南省1人、雲南省1人)だった。新たな死者は0人。新たに感染を疑われた人は3人で、いずれも輸入症例(上海市)だった。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年8月6日