六中全会

2021年流行語トップ10発表!アナタはいくつ知っている? (2)

人民網日本語版 2021年12月13日10:49

6、野性消費(ワイルドな消費)

今年7月、河南省は大規模な洪水に見舞われた。その際、中国のあるスポーツメーカーが5000万元(1元は約17.7円)相当の物資を寄付し、復興を陰ながら支えた。それを知って感動したネットユーザーたちは、ライブコマースを通して次々に同メーカーの商品を購入し、この思いやりに満ちた企業を応援する気持ちを示した。その時、ライブコマースのパーソナリティーが「理性的に消費するように」とアドバイスしたところ、弾幕を通して、ネットユーザーから「私はワイルドに消費したい」というコメントが返ってきた。中国語の「野性」とは、ワイルドな性質を表しており、「ワイルドな消費」とは、つまり何にも縛られず消費することを指す。そしてその率直なワードからは、親切な行動をしたいという強い思いがにじみ出ている。このような「ワイルドな消費」によって親切な思いがあふれ出て来るという現象の発生には、人々の思いとしっかりした品質という現実がベースとなっている。まず、良心的な企業が、見返りを求めずに人助けをし、それを目にした多くのネットユーザーが親切な行動で報いたいという感情が一つのベースとなってる。そして現在、中国国産品の品質が全面的に向上しており、その中国の伝統要素を取り入れたおしゃれな商品は高品質であるにもかかわらずリーズナブルで、それが品質という面でのベースになっている。それ故、多くの消費者も安心して商品を購入したのだと言える。

7、破防(ガードオファ)

「ガードオファ」は元々、特殊な物理的攻撃により、ガードを突破されたという意味のゲーム用語だった。その後、中国のネット上で、心理的防御線を突破された時にも使われるようになった。心を傷つけられ、悲しくなったり、つらくなったりした時や心が揺り動かされて共感を覚えたり、感動した時などに、「ガードオファ」されたと使うことができる。現在は後者の意味で使われることが多くなっている。

8、鶏娃(親が子供に詰め込み教育すること)

中国にはかつて「打鶏血」という、精をつけるためにニワトリの血を注射するという民間療法があった。ただ、科学的根拠に基づいていなかったため、その療法は早々と姿を消した。しかし、「打鶏血」という言葉は今でも、興奮して鼻息を荒くしている人をからかったり、皮肉ったりする時によく使われており、「クレイジー」や「すっかり夢中」といった状態を指すようになっている。近年、進学をめぐる競争が非常に熾烈で、スタート地点で後れを取りたくないと考え、子供を塾に行かせたり、幾つも習い事をさせたりする保護者が増加している。こうした「クレイジー」な教育スタイルが、まるで「子供にニワトリの血を注射するようなもの」と揶揄されるようになり、それを略した「鶏娃(親が子供に詰め込み教育すること)」という言葉が誕生した。しかし今や子供に詰め込み教育をしたところで、積極的な効果はそれほど見られないどころか、親も子供も、心身ともに疲弊しきっているというのが否定できない現実となっている。このように「ニワトリの血を注射する」療法が非科学的であるのと同じように、無理やり知識を詰め込む「鶏娃」もまた提唱に値しないことは明白だ。また、中国語における「鶏」という名詞が現在すでに動詞として使われるようになっていることも注意が必要だ。

9、躺平(寝そべり現象)

「寝そべる」というのは本来、「横になって休む」という意味だったが、現在では「何もしない」や「抵抗しない」、「頑張らない」といった生活態度を指す時に使う人が多くなっている。そして、こうした生活理念を抱き、様々なストレスに対して、「寝そべる」ことを選ぶ人たちを「躺平族(寝そべり族)」と呼ぶようになっている。ただ実際には、「寝そべる」若者の多くが、本当の意味で「何もしない」というわけではなく、現在の生活における極めて大きなストレスや「内巻(閉鎖的な環境で内部の激しい競争に巻き込まれる状況)」に対して、自嘲的に抵抗しているに過ぎない。「躺平族」も、「寝そべる」ことで「勝てる」と思ってはおらず、ただ今日は「寝そべる」ことで、エネルギーを充電して明日にはもっと元気に頑張ろうとしているのだ。若者は、「競争」に対して理性的な見方を抱き、プレッシャーにも積極的な態度で対応し、決して諦めることなく、夢と将来のために一生懸命奮闘しなければならない。

10、元宇宙(メタバース)

世界最大のSNSであるFacebookが今年10月末、社名を「Meta」に変更すると発表し、世界中で注目を集めた。「メタバース」は元々、SF作家のニール・スティーヴンスンの小説「スノウ・クラッシュ」に登場する架空の仮想空間サービスの名称だった。仮想空間と現実世界が融合するメタバースは、ソーシャルメディアやゲーム、仕事といったシーンに変革をもたらす巨大なチャンスを秘めていることは否定できない事実だ。「メタバース」に基づいて発生した一連の構想の背後に、人類のライフスタイルを大きく変える可能性がある。ただ、メタバースは、現時点では初期の発展段階にあり、産業としては依然としてたくさんの不確定要素があり、産業の発展や市場の投資といった面では、理性的な判断が必要だ。

(編集KN)

「人民網日本語版」2021年12月13日

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