北京市が住民90%を対象にした3度のPCR検査実施へ その理由は?

人民網日本語版 2022年04月26日16:16

北京市が今月25日夜に開いた新型コロナウイルス対策をめぐる第315回記者会見で、北京市党委員会宣伝部の徐和建副部長は、「北京市は朝陽区ですでに展開しているPCR検査をベースに、さらにスクリーニングの範囲を拡大する計画だ。26日から30日の5日間で、11区の住民を対象に、3回のPCR検査を実施する」と発表した。環球網が報じた。

徐副部長によると、PCRスクリーニング検査の範囲を、東城区、西城区、海淀区、豊台区、石景山区、房山区、通州区、順義区、昌平区、大興区、経済開発区まで拡大して実施する。つまり、北京市の16区のうち、門頭溝区、平谷区、密雲区、懐柔区、延慶区を除く11区でPCRスクリーニング検査が実施されることになり、北京市の総人口の90%をカバーする。

華中科技大学同済医学院公共衛生学院の公衆衛生専門家である魏晟氏は25日夜、「北京市が今回、広範囲で全住民を対象にしたPCR検査を実施するのは非常に時宜にかなっており、非常に断固たる措置であり、非常に必要な措置でもある。新型コロナウイルス感染の爆発的な拡大を防ぐためには、全住民を対象にしたPCR検査が最も有効な手段だ」との見方を示した。

魏氏によると、オミクロン株は感染力が非常に強いため、積極的疫学調査の速度が、ウイルス伝播の速度に追いつかないという新たな難局を迎えているという。ある研究によると、オミクロン株に感染すると、1日で感染力を有するようになる。つまり、感染者が発見された後、現有の感染源追跡手段を通して、感染の可能性のある全ての人を特定し、隔離管理を実施している間に、オミクロン株はすでにさらに広い範囲で伝播している可能性がある。

「そのため、潜在的な感染者をできるだけ早く発見し、感染の連鎖を断ち切るというのが、今の最善策。つまり、短期間のうちに、例えば、48時間、または72時間以内に、全住民を対象にしたPCR検査を複数回実施しなければ、オミクロン株の伝播速度に追いつくことはできない」という。

また、「関連の研究によると、1度に感染者を5人発見した場合、全住民を対象にしたPCR検査を48時間の間隔で3度実施すると、1週間以内に感染規模を20人以内に抑えることができることが分かっている」という。 (編集KN)

「人民網日本語版」2022年4月26日

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