中国有人宇宙飛行弁公室の情報によると、「長征7号遥5」キャリアロケットが北京時間10日午前1時56分、中国文昌航天発射場から宇宙貨物船「天舟4号」を打ち上げた。約10分後、ロケットから貨物船が切り離され、予定の軌道に入った。貨物船のソーラーパネルが午前2時23分に順調に開き、稼働開始し、打ち上げが無事成功した。天舟4号は今後、軌道上を周回中の宇宙ステーションコンビネーションとランデブー・ドッキングする。科技日報が伝えた。
■搭載される貨物とは?
天舟4号は宇宙飛行士システム、宇宙ステーションシステム、宇宙応用関連、貨物船システムの計200点(セット)超の貨物を搭載している。これには梱包されている貨物、直接設置される貨物、補給用の推進剤などが含まれる。
これらの物資は、今後の宇宙飛行士の軌道上滞在、宇宙ステーションの組立・建造、材料科学・微小重力・宇宙医学試験の展開などの宇宙応用分野に物資サポートを提供する。貨物を安全に「宇宙の家」に届けられるようにするため、天舟4号は包装、ラック、保存ケースなど複数種類の貨物積載方法を採用した。宇宙ステーションの姿勢の軌道上の制御、給電及び宇宙ステーションのテレメータリング、データ転送サポートなどの能力を持ち、宇宙ステーションの運営及び科学実験を支える。
■「宇宙宅配便」の到着後、貨物船はその場で「変身」
天舟4号宇宙貨物船システムサブチーフデザイナーの徐小平氏は取材中、天舟4号は有人宇宙船「神舟14号」の乗組員と共に宇宙ステーションに滞在した後、軌道から離れると述べた。
宇宙貨物船が宇宙ステーションに一定期間滞在するという計画は宇宙飛行士の希望でもあった。徐氏は天舟2号の任務の例を挙げ、「貨物輸送の任務は終了したが、宇宙船が一つ増えれば、物資や廃棄物を置く空間が広がる。これにより宇宙飛行士の船内活動の有効空間が広がり、宇宙ステーションを清潔に保つことができる。貨物船の各種能力が宇宙ステーション全体にサポートを提供できるため、複数の宇宙船があればその信頼性と運営能力が上がる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年5月10日