中国の有人宇宙船「神舟13号」の帰還モジュールが16日午前9時56分、東風着陸場で着陸に成功した。宇宙ステーションのコアモジュール「天和」から分離し地上に帰還するまでわずか9時間余りだった。中国の有人宇宙船は初めて急速帰還モデルによって「帰宅」した。新華社が伝えた。
航天科技集団第五研究院有人宇宙船システム全体デザイナーを務める神舟13号回収試験チーム技術責任者の彭華康氏によると、急速帰還モデルの採用により、宇宙飛行士の帰還が早まり、全体的な快適度もさらに上がった。
急速帰還モデルは主に、宇宙船が軌道上で地球を周回する回数を減らすことによって実現される。有人宇宙船は宇宙ステーションから分離した後、地球を数回周回し、タイミングを見計らい大気圏に突入し地球に帰還する。
「神舟12号は11周の帰還モデルを採用した。地球1周にかかった時間は約1時間半だった」。彭氏によると、神舟13号任務は主要項目を減らさず、帰還中の一部の飛行プロセスを圧縮するか、合理的にカットした。これまで地球周回飛行にかかった時間を11周から5周に圧縮した。
帰還時間の短縮は、着陸場システムの迅速な反応能力に対してより厳しい要求を突きつけた。酒泉衛星発射センターの研究員で、有人宇宙飛行着陸場システムサブチーフデザイナーの卞韓城氏は、「神舟13号の5周急速帰還モデルに合わせ、東風着陸場は異なる状況下の捜索・救助行動プランのシミュレーションを繰り返した。正常な状況にプランあり、異常事態に対応プランあり、極端な状況に対策ありを実現した」と説明した。
中国の今後の有人飛行任務では、急速帰還モデルの採用が常態化する。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年4月18日