中国で今年9月から小中学校で「料理」を学ぶカリキュラムスタート

人民網日本語版 2022年05月07日09:19

中国教育部(省)がこのほど発表した「義務教育カリキュラム案」は、「労働」を従来の総合実践活動カリキュラムから完全に独立させ、「義務教育労働カリキュラム基準(2022年版)」を制定している。文書は、「2022年秋学期から、『労働課』が、正式に小中学校の独立したカリキュラムになる」としている。人民網が各社の報道をまとめて報じた。

これまでの労働課の内容というと、掃除や切り絵細工、運動場の掃除などだったが、時代が発展し、推移するにつれて、その内容はどのように変化しているのだろうか?

「労働カリキュラム」とは?

義務教育の労働カリキュラムは、児童や生徒が日常生活における家事労働や生産労働、サービス関連労働に参加するよう、目的を持って、計画的に企画し、児童や生徒が手を動かして実践し、汗水流して働き、訓練を受け、意志を鍛えることで、正しい労働の価値観や優れたスキルを身に着けるようサポートすることに重きが置かれている。そして、1週間に平均1コマ以上設置するよう求められている。

稲の収穫を体験する小学生たち(資料写真、撮影・陳超)。

「労働カリキュラム」の内容は?

労働カリキュラム内容には10項目のタスクが設置され、各タスクは複数のプログラムにより構成されている。

例えば、「家事労働」タスクは、清掃や整理整頓、料理と栄養学、家庭用器具の使用・メンテナンスの4項目のプログラムから構成されている。

「生産労働」タスクは、農業生産労働、伝統工芸制作、工業生産労働、新技術体験と応用の4項目のプログラムから構成されている。

「サービス関連労働」タスクは、現代サービス業労働、公益労働・ボランティアサービスの2項目のプログラムから構成されている。

各学校は実際の状況に合わせて、各学習段階で学ぶプログラムの数を決めることができる。

例えば、料理に関するプログラムを見てみると、以下のように設定されている。

第1学習段階(小学1‐2年生):家庭において野菜の下処理や洗い方といった簡単な炊事に参加

第2学習段階(小学3‐4年生):和え物料理の作り方や盛り付けのほか、マントウ(中国式蒸しパン)や包子(中華まんじゅう)の蒸し方、卵や水餃子の茹で方を学習

第3学習段階(小学5‐6年生):トマトと鶏卵の炒め物や目玉焼き、豚骨スープといった家庭料理2‐3種類の作り方のほか、献立作りを学習

第4学習段階(中学1-3年生):1日3食の献立作りのほか、昼食や夕食のおかず3-4種類の作り方を学習

校内の中国料理コンテストの決勝で料理を作る河南省鄭州市の中学生(資料写真)。

「義務教育労働カリキュラム基準(2022年版)」は料理のほか、農業労働や家庭用器具の使用・メンテナンス、伝統工芸制作、工業生産労働、現代サービス業労働 、公益労働・ボランティアサービスといった分野の各学習段階の計画を打ち出している。

2020年9月25日、甘粛省蘭州市紅山根小学校の農園で収穫した野菜を手にする小学生(資料写真、撮影・崔琳)。

この政策に、ネットユーザーからは、「スキルはいくらあっても無駄にならない」など、支持や賛同するコメントが寄せられている。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年5月7日

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