DNAに保存されている敦煌壁画(天津大学公式サイトより)。
天津大学の発表によると、同校の合成生物学チームはDNAストレージアルゴリズムの革新により、厳選した10枚の敦煌壁画をDNAに保存した。また老化加速の実験を通して、壁画の情報が実験室の常温で1千年、9.4度以下で2万年保存できることを検証した。このアルゴリズムはDNA分子を世界で最も信頼できるデータ記憶媒体の一つとし、老朽化による破損の危機に瀕している人類文化遺産の情報を数千年さらには数万年にわたり保存できる。新華社が伝えた。
中国科学院院士で天津大学教授の元英進氏が率いるチームは、次世代ストレージ技術のDNAストレージの研究に取り組んでいる。元氏は、「国際データ業者の計算によると、世界のデータ総量は2025年に驚異的な175ZB(1ZBは約10の21乗バイト)に達する。全世界でデータセンターが建設されているが、そのエネルギー消費量は驚異的だ。DNAストレージは高いストレージ密度と低いエネルギー処理などの特徴を持ち、最も潜在力あるストレージ技術とされている。データストレージの拡大という試練に対応する新たなチャンスになっている」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年9月21日