9月29日、電気ヒーターの検査をする中国メーカーの従業員(撮影・黄国保)。
暖房の強さは「2」をキープし、電気敷毛布のスイッチを寝る30分前に入れ、電気カーペット、湯たんぽ、電気ヒーター・ファンヒーターを購入し、ドアには断熱ドアカーテンを設置し、窓には断熱シートを張り、暖炉が家にある場合は薪割りをする。エネルギー価格が高騰している欧州・ラトビアに住むAmyさんは、冬を暖かく過ごすためのノウハウをこんな風にまとめている。中国新聞網が伝えた。
海外メディアが引用している市場調査会社・GFKの統計によると、今年上半期、ドイツでは、暖房器具の売上が昨年同期比35%増となった。同社の統計によると、今年上半期に、ドイツで売れた暖房器具は少なくとも60万台となっている。
英国のキッチン用品店「Lakeland」は8月の時点で、電気敷毛布の売上高が前年比13倍近くになっていることを明らかにした。
欧州で暖房器具が爆発的な売れ行きになるにつれて、中国の関連商品の輸出も激増している。
浙江省慈渓市は中国の暖房器具生産拠点の一つだ。税関の統計によると、今年1-8月期、同市の暖房器具輸出額は前年同期比26.3%増の33億5000万元(1元は約20.3円)に達した。うち、EU(欧州連合)向けが前年同期比55.2%増の15億3000万元だった。
浙江省寧波市のある電器メーカーの劉継文社長は、「5-6月の時点で、当社の暖房器具の注文数が昨年1年間を超えた」と話す。
中国のある大手電器メーカーも取材に対して、「空気熱利用ヒートポンプの輸出額が上半期に前年同期比200%以上増、注文数が10倍に達した。欧州市場向けの輸出が激増している」と説明した。
例年は9月中旬頃に暖房器具生産のピークが終わるのと異なり、今年は、欧州などのクライアントからの追加注文が殺到しているため、現在も繁忙期が続いているメーカーも多い。
専門家は、「バルト海を経由しロシアから欧州へ天然ガスを供給するパイプライン『ノルド・ストリーム』でガス漏れが相次いでおり、状況が好転したとしても使用することはできないため、冬に欧州に天然ガスを供給するのはさらに難しくなっている。そのため、欧州では暖房器具のニーズがさらに高まる可能性がある」と指摘している。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年9月30日