西北工業大学が12日に明らかにしたところによると、ギネス世界記録はこのほど、西北工業大学が申請した羽ばたきドローンの1回の充電による飛行時間の世界記録への挑戦に成功したと発表した。認定された記録は2時間34分38秒62(154分以上)。中国新聞網が伝えた。
ギネス世界記録の公式認定員とプロのタイムキーパーが見守るなか、今年11月15日午後2時3分4秒にこの挑戦が正式に始まった。同大が独自に開発した羽ばたきドローン「雲鴞」が離陸した。飛行中に自動航路飛行を採用した「雲鴞」は、午後4時37分42秒に安定的に着陸した。ギネス世界記録の厳しい認定により挑戦が成功した。従来の記録を63分上回った。
今回記録を更新した羽ばたきドローン「雲鴞」は、高浮揚力・大推力柔軟性羽ばたき翼設計、高効率バイオニック駆動システム設計、超小型飛行制御測位一体化集積などの重要技術を採用し、翼幅は1.82メートルで、機体の離陸重量は1キログラム。人の手の力で離陸し、着陸は滑空で行う。設定された航路に基づき自動的に飛行し、飛行中にリアルタイムで航路を変更できる。
鳥型飛行機の研究を20数年続けている西北工業大学航空学院の宋筆鋒教授のチームは、鳥類の飛行メカニズムの研究、バイオニック飛行機の設計などの面で多くの研究成果を上げている。
「当チームは2001年からより本物に近い、より高効率の羽ばたき飛行機の開発に取り組んでおり、航続距離、積載能力、環境適応性などの面で絶えず限界を打破している。今回の世界記録は自然な流れと言える」。宋氏は、「自然界の鳥類の飛行能力は驚異的で、その飛行メカニズムと関連のバイオニック技術の研究は、新しいコンセプトの飛行機の発展及び既存の飛行機の性能向上の破壊的な技術だ。世界の航空強国もバイオニック飛行技術を重点的な発展分野としている」と話した。
チームの若手教員である薛棟准教授は、「我々は気動・運動・構造強結合のデータシュミレーション及び特殊風洞試験システムを発明し、バイオニック飛行機の気動特性の研究に力強いツールの基礎を提供している。我々はさらに鳥類の翼の高浮揚力・大推力メカニズムの研究に基づき、柔軟性バイオニック羽ばたき翼設計方法を発明した。羽ばたき翼の設計は20回近くの世代交代を経た。データシュミレーション、風洞実験、飛行テストを何度も繰り返した結果、最終的に推力、浮揚力、エネルギー消費など複数種類の指標の総合性能が最も優れたバージョンを開発し、今回の挑戦に参加した飛行機の羽ばたき翼に非常に優れた気動特性を持たせた」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年12月13日