北京の老舗菓子店・稲香村の菓子は丁寧な造りながら、手ごろな価格で、詰め合わせもバラエティに富んでいるため、最も代表的な「北京名物」として年末ギフトにする人が非常に多い。そのため、春節(旧正月、2023年は1月22日) を目前に控え、北京市東四北大街152号にある旗艦店「稲香村零号店」の前にはここ連日、長蛇の列ができている。なかでも最も人気となっている商品は、兎年をテーマにした菓子の詰め合わせギフトボックスだ。平日でも1時間の行列は当たり前、時にはもっと長い時間待たなければならないこともあるという。北京日報が報じた。
店の前で行列の整理をしていたスタッフは、「少なくとも1時間並ばなければならない。午前7時過ぎには列ができはじめ、オープンする8時半には、20-30人が並んでいる。週末になるともっと混雑し、2-3時間並ぶことも珍しくない。店内に入ってからも列に並んで、商品を選ばなければならない」と説明した。
ギフトとなると、どんな菓子が入っているかだけでなく、そのパッケージも非常に重要となる。店内には、パッケージをしてくれるコーナーがあり、そこも大混雑となっている。そこでは、数人の店員が箱を並べて、菓子を詰めて蓋をすると、紐でくくり、袋に入れるという作業を手慣れた様子で次々とこなしていた。ある店員は、「朝から晩までほぼ息をつく暇もない。9つに区切られたタイプのギフトボックスの場合、ここのところ、1日に少なくとも1000個以上は詰めている」と話す。店に整然と積み上げられている菓子は、人々を魅了する艶やかさとほんのりとした甘い香りを放っており、北京の人々にとっては、春節における素敵な思い出を蘇らせてくれる品となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年1月13日