中車株洲電力機車研究所有限公司によると、同社は環境に優しい方法で大型車両用道路貨物輸送方法を一新しようとしている。同社が13日に明らかにしたところによると、このほど完成した中国初の電気化道路実証路線が中国の電気化道路分野における空白を埋め、大型車両用道路貨物輸送の新たなルートを切り開いた。科技日報が伝えた。
大量の化石燃料を消耗する従来の道路貨物輸送システムは、未来の道路貨物輸送のグリーン・低炭素、スマート・高効率な発展の需要を満たせなくなっている。同社は鉄道交通の架線給電方法の利用を試み、クラウド車両運行管制、車両地上通信、車両電気、地上電力供給などの中核システム部品を深く融合させ、機能の再構築を行い、電気化道路システムの貨物輸送効率を大幅に上げ、固定路線の輸送量が多く環境が複雑な大口貨物輸送の炭素削減の難題を解決しようとしている。
同社は昨年、交通部(省)道路科学研究院、清華大学、三一集団などの機関と共同で、湖南省株洲市で実証路線の開発を開始した。実証路線は地上システムと車両システムの2大部分からなる。地上システムは主に変電・送電、車両チーム編成、輸送管制・協同管理に用いられる。車両システムはパンタグラフを通じ、車両の路上運行を駆動するとともに動的な充電を実現する。
システムの重要技術は中国標準高速鉄道システムの実証路線が元となっている。全線両側2車線、道路幅は7mで、53本の組立支柱を設置し、給電用架線は計1.8km、箱型変電所は1ヶ所。実証路線には直線、カーブ、坂道、凸凹道、冠水路の実験エリアなど複数の道路状況が用意されている。テスト車両の性能やシステムの信頼性に豊富なシミュレーションシーンを提供し、今後の商業運営の参考と根拠を提供する。実証路線はさらに風力・太陽光の蓄電によるグリーンエネルギーの導入を計画している。電気化道路システムを真の「スマート」・「ゼロカーボン」のグリーン貨物輸送交通輸送の大動脈にすることができる。
また、「高速鉄道の遺伝子」を持つ実証路線は架線給電方式の採用により抵抗損失を75%も減らせる。電力網直接駆動方式により持続的で安定的な電力供給を実現でき、エネルギー利用効率を6%以上高めることができる。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年3月14日