第10回国際アビリンピックの野菜カービング部門で浙江省男性が金賞

人民網日本語版 2023年03月30日14:34

フランスの北東部に位置するメッス市で、今月22日から25日まで、第10回国際アビリンピックが開催され、注目を集めた。中国代表団の選手29人は、9競技20種目に出場し、金賞を6人、銀賞を7人、銅賞を7人が受賞した。

そのうち浙江省出身の鄭雲海選手が今月27日に凱旋帰国し、「浙江省残疾人之家」で帰国を待ち構えていた家族が出迎えた。

浙江省杭州市西湖区双浦鎮で2002年に生まれた鄭さんは6歳の時に、聴神経を損傷してしまい、補聴器なしでは他人と会話することもできなくなってしまった。

無音の世界にしばしば浸ることも多い鄭さんだが、家にある機械やおもちゃなどを分解するのが大好きだったという。

そして線描や空間に対するセンスが抜群で、絵を描くことが好きな鄭さんはカレンダーの裏の白紙部分などを利用してカラーペンで絵を次々と描き上げていたのだという。「子供の頃は大きくなったら、発明家かアーティストになりたいと思っていた」と話す鄭さんは、子供の頃から磨き続けていた絵の腕が基礎となって、今回の国際アビリンピックの野菜カービング部門で金賞を受賞するまでになった。

鄭さんは中学校を卒業すると、杭州第一技師学院に進学し、中国料理を専門的に学ぶようになった。そして、ある時、そのスキルを展示する場で、ニンジンで作られた鳥や紅芯ダイコンで作られた花を目にして、すっかり魅了されたという。

ただ、食品雕刻の授業を初めて受けた時、鄭さんは想像していたよりずっと難しいことに気付き、基本スキルの練習に没頭するようになった。例えば、ロサ・キネンシスの花を彫り上げるには、包丁の握り方から包丁を入れる深さ、花びらのボリュームなどの練習を重ねなければならない。鄭さんは「手を切ってしまうことなど日常茶飯事。あの頃は両手のどこかしらに常に絆創膏を貼っているような状態だった」と振り返る。

その後、鄭さんは、各種技能競技大会の食品雕刻の部門で、一等賞や金賞を次々と獲得するようになった。しっかりとした基本スキルを築いたうえで、練習を重ねた鄭さんは、表彰台の「常連客」となったのだ。

第10回国際アビリンピックに中国代表として出場した鄭さんは、「外国の食材は不確定要素が多いというのがハードル。でも、何年も練習を積み重ねてきたので、自分を信じている」と話し、実力通りの腕を披露して、野菜カービング部門で金賞を手にした。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年3月30日

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