西安交通大学が複数の機関と共同開発した、中国初のマグネシウム合金を使用して軽量化されたトレーラーが24日、陝西省にある中国西部科学技術創新港(i-HARBOUR)で納車された。
部品だけをマグネシウム合金のものに替えるのとは異なり、共同開発チームはまず大型トラックの設計開発、製造工程及び効果の検証の全プロセスにわたりマグネシウム合金による軽量化の理念を徹底し、システム設計プランを立てた。
中国のマグネシウムの資源総量は世界の50%以上を占め、中国は世界最大のマグネシウム原料の生産国であり輸出国だ。マグネシウムには比重が軽い、強度が高い、振動吸収特性に優れる、電磁波に強いなど多くの優れた特徴があり、宇宙・航空、自動車、鉄道交通、3C(コンピューター、通信、消費電子製品)、腐食防止など数多くの分野で極めて大きな可能性を持つ。またマグネシウム合金には軽量性、切削加工のしやすさ、良好な耐蝕性、振動吸収性などの長所があり、寸法安定性の高さと衝撃を吸収する力は他の材料をはるかに上回る。こうした特性により交通輸送分野、電子工業、医療、軍事工業の多くの分野で幅広く応用されている。
今回納車されたトレーラーに使用されたマグネシウム合金は1台で800キログラムを超え、マグネシウム合金のパーツで1つあたり最大13メートルに達し、これまでの鋼材パーツを使用していたトレーラーに比べ、重量が1トン近く軽くなった。これから道路での貨物輸送の経済効果が大きく上昇し、1千億元(1元は約19.4円)クラスの軽量化専用車市場が誕生するものと期待される。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年4月25日