超薄型で曲げることができる太陽電池がこのほど出来上がった。中国の科学研究者はエッジスムージング処理技術を開発し、同技術をベースに研究開発されたフレキシブル単結晶シリコン太陽電池は紙のように薄く、厚さは60マイクロメートルとなっている。しかも紙のように曲げたり、折りたたんだりすることができる。この太陽電池に関連する研究成果は24日に「ネイチャー」にオンライン掲載され、巻頭記事を飾った。科技日報が伝えた。
単結晶シリコン太陽電池は現在、主に分散型太陽光発電所と地上太陽光発電所に用いられている。これを曲げることができるフレキシブル太陽電池にすれば、建築物やバックパック、テント、自動車、帆船、さらには航空機にまで広く応用することができるようになり、家屋や各種携帯型電子製品及び通信設備、交通機関などに軽くて便利なクリーンエネルギーを提供できるようになる。
画像a:フレキシブル太陽光電池シリコンウェハの曲げ半径は5ミリメートル以下。 画像b:フレキシブル太陽光電池の曲げ角度は360度以上。
論文の共同連絡著者で、中国科学院ミクロシステム・情報技術研究所の劉正新研究員は、「今回の研究はシンプルな製法処理によりフレキシブル単結晶シリコン太陽電池の製造を実現するとともに、量産化ラインで量産化の実現性を検証し、軽量でフレキシブルな単結晶シリコン太陽電池の発展に実行可能な技術的な道筋を提供している。同時に研究チームが開発した大面積フレキシブル太陽電池モジュールはすでに近宇宙飛行機、建築物・太陽光発電一体化、車載太陽光発電などの分野で導入されている」としている。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年5月26日