連休中の興業収入、「狄仁傑之神都龍王」の一人勝ち (2)
「狄仁傑之神都龍王」が人気独占
「狄仁傑之神都龍王」が封切られたのに伴い、同連休期間中の中国全土の映画の総興行収入は、3連休だった中秋節(9月19-21日)の1日当たり平均約3000万元(約4億8千万円)から、一気に平均約9000万元(約14億4千万円)にまで跳ね上がった。同作品の累計興行は現在、同期間の中国全土の総興行収入の7割を占める5億元の大台に近付いている。
「狄仁傑之神都龍王」の人気の高さに、各映画間は連休期間中、同作品を柱として上映のローテーションを組んだ。そのため同作品の上映率は3割以上と、競争の激しさを全く感じさせなかった。「アイマックスシアター(カナダのアイマックス社が開発した映写システム)」も同作品中心の上映となっている。関係者は、連休期間中の中国全土の興行収入は最終的に、前年同期比約1億元(約16億円)増の6億元(約96億円)に達したと予測している。その大部分を「狄仁傑之神都龍王」が占めている。
「スティーブ・ジョブズ」は大きく出遅れる
興行収入のトップ10のうち、8作品が中国映画となり、人気俳優ジョニー・デップが主演を務める「ローン・レンジャー」と「ターボ」がそれぞれ、3位と4位に入った。一方、中国のアップルファンの期待を一身に背負った「スティーブ・ジョブズ」は、意外にも思うように興行収入が伸びず10傑にも入らなかった。関係者は、「同作品は北米で公開(8月16日)された時から評価が分かれていた。同作品で描かれているのは主に、中国のファンにはあまり知られていないアップル社の創業時代のストーリーで、同社を代表する商品iPhoneやiPadも登場しない。また、起用されている俳優の知名度も低く、封切り前に大きく宣伝されたものの、集客にはつながらなかった」と分析している。