中国アニメ産業、「オールターゲット化」へ 「幼稚」イメージ払拭
中国ではこれまで、アニメ映画といえば、子どもが見るものという「幼稚」なイメージが付きまとっていたが、ディズニーの「カールじいさんの空飛ぶ家」やジブリの「千と千尋の神隠し」、ドリームワークスの「ザ・クルッズ」などのアニメ大作の成功に伴い、ますます多くの大人たちがアニメ映画の世界に引き込まれている。「我々の目標は、子どもだけでなく、18-35歳の大人も好むアニメをつくることだ」。中国アニメ・漫画産業のオールターゲット化に関するシンポジウムが16日午後、浙江省杭州市の之江文化クリエイティブパーク(=市西湖区)で開催され、中国アニメ・漫画産業の「オールターゲット化」発展という概念が初めて提起された。「杭州日報」が伝えた。
中国国産アニメは近年、長期にわたって発展してきたが、アニメ映画は全体的に低年齢層の児童向け作品に偏っていた。こうした低年齢化の傾向は、国産アニメ映画を見ることに対する20代若者たちのモチベーションを下げてしまった。北京電影学院副院長、中国電影家協会アニメ芸術委員会主任の孫立軍氏はシンポジウムの席上、「アニメ・漫画のオールターゲット化」という試みを通して、国産アニメ映画が低年齢児童だけでなく、若い世代の国産アニメファンにとっても娯楽消費品となるよう取り組むべきだ、と呼びかけた。
今回のフォーラムの重要な内容の一つとして、国産3D映画「終極大冒険」が7月20日に中国全国で公開されることも同時に発表された。同映画の監督でもある孫氏は「この映画は若者が夢を実現させるため、恐れずに命がけで物事に取り組む闘争心を主題にしており、中国アニメ映画のオールターゲット化に向けた全く新しい模索のための作品だ」と語った。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年6月19日