不動産業界の大物、「若者はすぐに稼ぐことしか考えてない」 (2)
■夫として給料のすべては妻に渡す
任志強氏は本に収録されているインタビューで、夫や父親としての一面も吐露している。任志強氏はこれまで2度の結婚を経験している。1度目の結婚は父母が決めたもので、結婚して間もなく離婚。2度目の結婚では、今でも幸せな家庭を築いている。任志強氏は、「銀行カードを持ったその日から給料はすべて妻に渡している」として、「いくらあるのか?いくら使ったのか?これまで妻に聞いたことはない。これによって妻に信頼という空間を与えることができる。実際、一度に数十万元(約数百万円)渡しても、妻はもったいなくて使おうとしない」と語る。任志強氏は今でも重要な日には妻に花を贈っているという。また、娘については、「父親の心の中では娘は永遠に大切な存在」と綴っている。ある時、台湾の人気歌手、周傑倫(ジェイ・チョウ)のコンサートチケットを買いそびれた娘のために、任志強氏が友達に頼んでチケットを手に入れようとしたことがある。しかし、この件は微博で大きな議論を引き起こした。
■任志強氏の若者へのアドバイス「すぐに大金を稼ごうと思わないこと」
現在の若者の起業熱について話が及ぶと、任志強氏は、現在の起業のチャンスは以前より多く、法律も以前より整っているにもかかわらず、若者は容易に失敗すると指摘し、「なぜなら若者はあまりにも早急に成功したいと考えているからだ」と語った。さらに、「例えば住宅地への野菜配送は前途有望なビジネスで、若者が起業するのにも向いている。しかし、北京ではほとんどの人がやっていない。我々が若い頃はアイスキャンデーや油条(小麦粉を練ってあげた揚げパン)などを販売して少しづつお金を稼いだ。しかし、今の若者はそうではなく、生活の基礎があまりにも裕福で、食べるものに困ったことがないので、投資やITなどすぐに儲けられる事業で起業しようとする」と語った。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年9月25日