書道大家・青山杉雨展、上海で開幕
「青山杉雨のコレクションと書」(主催:上海博物館、東京国立博物館、読売新聞社)が19日、上海博物館(市内黄浦区)で開幕し、中日文化に和やかな風が吹き込んだ。「新華網」が伝えた。
青山杉雨は日本の著名な現代書道大家で、今年で逝去20年をむかえる。中国書道の会得に一生を捧げ、中国書画を幅広く収集、自由闊達(かったつ)な書道風格をつくり上げた。
「青山杉雨のコレクションと書」は、青山杉雨が収集した中国書画の逸品と自身の書道作品の2つの部分からなる。40点余りの中国書画の中で最も名高いのは元代の書道家、楊維◆の草書「張氏通波阡表巻」。また青山杉雨自身のさまざまな時期の書道作品は、それぞれが「作品唯一」の芸術的個性を醸し出している。
「青山杉雨の書道の源は中国文化への憧れ」。東京国立博物館の島谷弘幸副館長によると、中国の鑑賞者は彼の作品から、日本人が中国芸術の神髄をいかに汲み取っているかを見て取ることができる。中国書道の日本に対する影響は、おおまかに「漢字伝来、仏教伝来、唐代文化への傾倒、禅宗伝来、儒学崇拝」など多くの段階を経てきたが、近代になると日本書道はすでに中国書道とは異なる風格を形成、独自の芸術的領域に入った。
「今回チャーター機で上海を訪れた書道愛好家数百人は、みなさん日本の書道会の会員であり、青山杉雨のファンでもある。日本人がいかに書道を熱愛しているか感じていただけるでしょう」と島谷氏。
上海博物館の陳克倫・副館長も、「中日書道は異なる発展の道のりをたどった。中国書道家は個人の芸術的表現をより重視してきたが、日本の書道会は会員が切磋琢磨し書道を学ぶことを後押しし、社会全体の文化芸術ムードの向上に全力を注いできた。書道芸術の起源は中国だが、日本は社会が一体となって書道を重んじ鍛練を重ねている。これはもう我々の水準を超えている」と賞賛した。(編集HT)
◆は木へんに「貞」
「人民網日本語版」2013年4月23日