日本留学後、内蒙古の砂漠緑化に尽力する李亜芬博士 (3)
■日本人の就労精神を謙虚に学ぶ
記者:帰国後、どのような仕事に就いたのですか?
李亜芬:帰国後は、ある大型国有銀行で、金融研究に関する仕事に就きました。最初は、融資管理に関する業務を担当し、一連の資金の流れを理解しました。日本で学んだのは全て机上の理論だったため、この理論を実践面からさらに掘り下げるため、まずは良く知っている企業の融資業務を選び、3年間従事しました。基本的なことを理解した後、経済・金融分野の研究業務に就きました。
記者:自分の留学生活について、どのように評価しますか?
李亜芬:留学は、自分自身による体験であり、チャレンジでもあり、各分野での自分の能力を育てることができます。留学は、素晴らしい体験です。専門知識を習得しただけではなく、根気強く努力し、少しもいい加減にしない日本人の精神を学びました。日本では、業界に関わらず、誰もが大変仕事熱心で、自分の任務を全うすることに誇りを持ち、決して手を抜いたりごまかしたりしません。この姿勢には、全く脱帽しました。また、日本人は、海外の良いところを取り入れ、消化・吸収し、次世代に引き継ぐことに長けている民族だと感じました。
記者:中日両国の相違点と類似点について、あなたの考えを聴かせて下さい。
李亜芬:国民性という点から見ると、大変大きな違いがあります。日本人は、他人様に迷惑をかけることを良しとせず、他人に迷惑をかけられることも嫌がります。一方、中国人はとても他人に関心があり、他人の役に立ちたいと思っています。しかし、日本人から見ると、自分について関心を持ちすぎではないか、何か下心を持っていないかと誤解される可能性がある。また、日本人は、秩序を大変重んじる民族で、国民の素養は大変高いと思います。公共交通機関を利用する時には、ちゃんと列を作って並び、公共スペースは、常に清潔で秩序が保たれています。これは、大いに学ぶべき価値があります。
■学生がポジティブに人生に挑むよう励ましたい
記者:日本に留学を予定している中国人学生に、ひとことお願いします。
李亜芬:留学中は、できるだけ多くの知識を吸収し、日本社会への理解を深めて下さい。また、セルフイメージにできるだけ配慮し、海外では、自分が個人を表しているだけではなく、中国を代表しているつもりで振る舞うこと。このほか、留学生活では、さまざまな予想外のトラブルや挫折に見舞われるでしょうが、どんな事態にぶつかっても、決して望みを失わず、転んだら必ず起き上がって下さい。人は、ポジティブな心さえあれば、どんな事でも乗り越えることができます。 (編集KM)
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「人民網日本語版」2013年11月28日