安倍氏は小泉氏よりも中日関係を損なう可能性が高い (2)
安倍氏に代表される日本の政治的野心は、経済成長では決してなく、経済衰退を背景としているため、落ち込み、怨恨、切迫感といった感情に満ちている。日本が21世紀の現実的環境の中で伝統的な軍国主義の脅威に発展するとは限らないが、こうした絶望感を秘めた野心は東アジアの安寧を不可能にするだろう。
安倍氏は就任後たった数カ月で軍服を着て戦車に乗り、「天皇陛下万歳」を三唱した。また、公の場で「侵略」の定義を問題にした。「彼は単に外交上強硬なのではなく、心中日本の敗戦後の境遇への悲しみに満ちており、第2次大戦を発動した者と原因を恨むのではなく、第2次大戦の結果を恨んでいる。彼は中国が平和的で勤勉な労働を通じて復興と強大化へと歩むことを受け入れず、東アジアの大きな潮流に逆らって舟を進めようとしている」。彼の言動に人々はこう感じている。
中国は安倍氏の価値観を変えることも、安倍政権の戦略選択に影響を与えることもできない。中国は客観的かつ冷静に分析した後に、中日関係の見通しを最低にまで引き下げ、完全な敵対へは向かわないことを対日活動の重点とすべきだ。中日がライバルとなることはすでに避けがたいようだ。だがまだ、勝負を決しようとする敵にはならない可能性がある。
安倍氏個人に対してはもう何の希望も抱く必要はない。彼の任期中、中国の指導者は彼と会談する必要はない。会談しても中日関係に具体的な緩和はもたらされず、安倍氏の政治的得点稼ぎを助け、中国自身のイメージを損なうだけだ。中国は日本と「冷え冷えとした」付き合いを保ち、こうした関係条件の下で危機を減らすためのルールを共同で築くべきだ。
中日関係改善の次の機会は安倍氏退陣後となる。それまで中国は日本に対して、長期間揺れることなく日本を冷遇することへの十分な自信をはっきりと示すべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年5月14日