中国人が日本に50日間滞在した印象を語る (2)
◆日本の清潔さ
上尾市の道路を歩くと、清掃したばかりの道路を歩いているような感覚になる。公共の場では喫煙者がいなく、歩きタバコやタバコのポイ捨てをする人もいない。また唾を吐いたり、ゴミをポイ捨てする人もいない。道路にビニール袋や紙くずが飛んでくれば、誰かがこれを拾って捨てるだろう。
街中を歩くと目に入るのは、全く散らかっていない綺麗な道路だ。車が通り過ぎても砂塵やほこりが舞い上がることは無く、雨の日でも道路上に水溜りが無いため、泥水が飛び散ることは無い。雨が止んだ後は、自動車も自転車もきれいな雨に流されてぴかぴかに光り輝いている。コンクリートミキサー車や工事用のトラックの積荷が、走行中にもれているところを見たことが無い。工事現場に出入りする工事用車両はどれも普通の車と同じくらいきれいだ。
日本では、勝手に広告を張り付けたり、歩行者にビラを配ることは禁じられており、壁などに張り付けられた広告や落書きを目にすることはない。日本では、広告は各家庭の郵便受けに入れられるのが一般的だ。それよりも多いのは、古代中国の商店が使用していた宣伝のぼりのようなもので、さまざまな色を使い、風にたなびく様子は面白い。
◆ゴミの分類
日本では、家庭から出るゴミの処理も規則正しく行われている。環境保護の関連部門と協会は毎年、35cm×45cmの1年間のカレンダーを各家庭に投函する。これは居住地のゴミ収集日のカレンダーだ。生ゴミ、紙くず、布切れ、金属、ガラスなどをビニール袋に入れ、既定の場所にゴミを出し、カラスにつつかれないようネットで覆う。専門のゴミ収集車が、定められた時間に出されたゴミを回収する。古い電池を捨てる場合は、さらに特別な要求があり、定められた場所の専用の収集箱に入れなければならない。
日本の各大型建築物や運動場などには、消防用・家庭用の雨水を集める場所がある。筆者のマンションの前には築10年ほどの7階建てのマンションがあったが、1回部分には汚水処理装置が設置されていた。そこではマンションの水を集中的に処理し、水洗トイレ用に再利用していた。すべての汚水は専門のパイプで汚水処理場に送り、処理後に河川に流される。
10数年前にマンション建設が許可された際に、各キッチンのシンクにフィルターを取り付けることが求められた。シンクには、直径約10センチ・高さ10センチのフィルターが取り付けられており、1−2日に1度交換でき、利便性が高い。フィルターで集められたゴミは、フィルターと同時に指定された場所に捨てることができる。