中米による新型の大国間関係構築の好機 (2)
ドニロン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は3月11日にニューヨークのアジア・ソサエティで講演した際、米中による新型の大国間関係の構築について米側の構想を初めて明らかにした。ドニロン氏は「米国は平和で繁栄する中国の台頭を歓迎し、『大国衝突論』を拒絶し、引き続き米中関係を強く重視し、一段と中国側との意思疎通を強化し、協力を推進し、溝を管理・コントロールし、米中による新型の大国間関係の構築に共に尽力する。新型の米中関係を構築するために、米中は意思疎通のチャンネルを引き上げ、互いの関心事について実務協力を展開しなければならない。米中の軍当局の深いレベルの対話も新型の米中関係を模索する過程で必要だが、現在の両国関係において特に不足している部分でもある」と表明。「米国は中国側と共に、G20の枠組みを通じて国際金融の安定を促し、気候変動やエネルギー安全保障などグローバルな試練に共同で向き合うことを模索する」とも述べた。
今年3月に習副主席が国家主席に選出されると、オバマ大統領は祝電で「双方が戦略的角逐ではなく健全な競争に基づく新型の大国間関係の構築に共に努力すること」の重要性を強調した。今年に入って朝鮮半島情勢がにわかにエスカレートすると、米側は中国と新型の大国間関係を構築することの必要性をより差し迫って感じるようになった。ホワイトハウスは習近平主席がメキシコなど中米3カ国を近く訪問することを知ると、米国でオバマ大統領と特別な会談を持てないかと中国側に急遽打診し、最終的に「西のキャンプデービッド」での6月の中米首脳会談を実現に導いた。これによって中米の新型の大国関係の構築は新たな盛り上がりを迎えることとなった。
中国の崔天凱駐米大使は「西のキャンプデービッド」首脳会議について「中米による新型の大国間関係の構築は決してゼロからのスタートではない。過去40年余りの中米関係の歴史的進展によって、双方が新型の大国間関係の構築を探るための良好な基礎ができている。両国の元首が顔を合わせるのは両国政府の新体制発足後初であり、両国の将来の発展における重大な戦略的問題について踏み込んで意思疎通を行なう重要な機会でもある」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年5月30日