戦闘機6機が護衛 パキスタンが中国の総理に破格の待遇
「梟竜」戦闘機6機による護衛、大統領と首相自ら軍・政府高官を率いて空港で出迎え--。パキスタンは22日、中国の李克強総理の訪問をこのような破格の待遇で歓迎し、両国の「全天候型パートナーシップ」を重視する姿勢を明確に示した。環球時報が伝えた。
訪問のタイミングも両国の固い友情の証とされた。李総理にとって就任後初の外遊の一環であり、パキスタンの総選挙後2週間足らず、新政府発足前の訪問でもあった。パキスタンのアナリストは「パキスタン内部には多くの溝があるが、中国に対する姿勢は完全に一致している」と指摘した。経済、エネルギー、インフラなど一連の協定への調印は、この成果に富む訪問の証人である。
メディアが最も強調しているのはグワダル港をめぐる協力だ。パキスタン側はこれを機に中国との経済・エネルギー回廊を築くことを望んでいる。だがインドメディアは異なる視線を投げかけている。インディアン・エクスプレスは22日付で「中国の総理はインドに微笑みを残して去ったばかりだが、中国がパキスタンとの関係を薄めてインド政府の機嫌を取る兆しは少しもない。中国政府にとって、パキスタンを利用してインドを牽制し均衡を図ることは最も安上がりな選択だ」と報じた。だが、印パ両国双方との協力強化を望む中国の誠意を前に、どの政府関係者もこうしたみみっちい計算に付和してはいない。
「中国の総理に対する歓迎は地上の赤絨毯だけではなく、空中でも見られた。中国とパキスタンが共同生産した『梟竜』戦闘機6機が、パキスタン領空に入った李総理の特別機を護衛したのだ。李総理のパキスタン訪問は3月の就任後初であり、総選挙でパキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派が勝利した後、初の外国政府首脳による訪問でもある」。あるパキスタン紙は今回の訪問をパキスタン側が重視していることを、このように報じた。ザ・ヒンドゥーは「中国とパキスタンが共同開発した戦闘機『梟竜』はこの全天候型の友人間の緊密な戦略協力の象徴と見なされている」と報じた。