日本の核武装に欠けているのは政治決断のみ (3)
■政治決断の扉はいつ押し開けられるのか?
「間もなく行なわれる参院選で安倍氏は何の心配もなく勝利できると言える。こうした状況の中、日本の原子力政策は間違いなくまた前進するだろう」と、中国社会科学院日本研究所外交研究室の呂耀東主任は予測する一方で、日本が原発の蓄積を他に転用するかどうかについては、まだわからないとした。
劉氏も「原発の推進と核保有を直接結びつけるにはまださらなる観察が必要だ」とする一方で、「日本の核保有に対して油断すべきではない。日本は政治的選択の扉を押し開けていないだけだ」と強調した。
朝鮮が核兵器の開発に力を入れ、日本も右傾化が進む中、西園寺氏も「『核武装論』勢力の影響力が増大する可能性は排除できない」と指摘した。
ただ確かなのは、日本は唯一の被爆国であり、核兵器の開発はひそかに進めるのであれ、公然と行なうのであれ、自らを一層損なうだけだということだ。
これについて劉氏は「日本の戦略的空間には限りがある。核戦争は言うまでもなく、原子力発電所が攻撃を受けただけでも核の災禍をもたらす。国際社会は現在みな核兵器保有を非難し、制裁を加えている。核兵器を保有した場合、国際的制裁は日本の将来の生存にとって大きな打撃となる」と述べた。
呂氏の指摘の通り「第2次大戦の教訓を汲み取り、アジア太平洋と世界の幸福の観点に立ち、原子力を平和利用することのみが日本にとって賢明な行動」なのだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年7月14日