中国外交、新たな局面切り開く (2)
中国の指導者は外国訪問中、「シルクロード経済ベルト」や「ミャンマー・中国・インド・バングラデシュ経済回廊」、「海上シルクロード」などの戦略的で地域をまたいだ新たな構想を打ち出している。とりわけ注目すべきなのは、中米両国の関係において、中国側が自ら、中米新型大国関係の構築を米国に呼びかけ、米国がこれを受け入れ、両国の元首がアネンバーグ別荘の会談でこれについて重要な共同認識を達成したことである。このことは、中国の実力と国際的影響力の高まりにつれて、中国の外交の主導性と統率性、発言権が増していることを示している。
中国は現在、中国の特色ある大国外交の道を積極的に模索している。中国共産党第18回全国代表大会においては「平和、発展、協力、ウィンウィン」という外交の新理念が打ち出された。中国の指導者はさらに、「中国の夢」と結びつけ、「永続的で平和的な共同繁栄という世界の夢」という理念を打ち出した。発展途上国と周辺国との関係処理に対しては、中国の指導者は、正しい道義・利益観を堅持することを打ち出した。これらの外交の新理論と新理念の提唱は、国際社会に新鮮な空気を与え、中国のソフトパワーの影響を高めるものとなった。
中国は、国内的には改革の難題克服のカギとなる時期に直面し、国際的には多様で複雑な局面に直面している。中国は、国内と国外との二つの大局に統一的に対処していかなければならない。習近平氏は幾度にもわたって、トップレベルデザインによって中長期的な対外活動に対する戦略的な計画を行うと同時に、ボトムラインを想定し、国際的な問題を良い方向に進める努力をしながらも最悪の場合に備えなければならないと強調している。中国は今年年初以来、国家海洋委員会を設立し、海上管制部門を統合して海警局を設立し、さらに国家安全委員会を設立するという戦略的な手を繰り出している。これらは、トップレベルデザインとボトムライン想定との具体的な体現となる。
新たな年を迎えるにあたって、中国が今年形成した外交の新局面は、中国の今後の外交戦略に堅固な土台を築くものとなった。(編集MA)
「人民網日本語版」2013年12月17日