海洋権益を守る揺るぎない中枢を築く (2)
今まさに海洋大国へと成長しつつある中国にとって、海洋問題は海上取締りだけには決して止まらない。中国は海洋権利を守る必要があり、海洋利益を守る必要がある。中国は領海の安全を守る必要があるし、さらに大規模に、さらに高い技術で海洋資源を開発する必要がある。遠洋の海上輸送路の安全も守る必要がある。国家のどんな海洋の夢の実現にも、効率的な海事機関、強大な海上武装力、そして活発な海洋経済力の間の緊密な連携が必要であり、社会全体の強い賛同も必要だ。パキスタンのグワダルから中国の釣魚島(日本名・尖閣諸島)まで、そして日に日に縮小する北極海の氷から強風の吹き荒れる南半球の暴風圏まで、中国の海洋権益はとうにこの惑星の海のほとんどの隅々にまで及 んでいる。海洋主権は確かに海洋大国という中国の夢の礎だが、その全てではない。同様に、海洋権益の維持と法執行も中国の海洋任務の全てではない。
海洋法執行分野についてのみ言っても、政府の海事機関だけに頼るのは事実上不可能だ。特に周辺国と領有権争いを抱える中国にとって、海上権益の維持はたとえ従来の複数の法執行機関を整理統合してもなお、海軍を含む他の海上部隊の協力、支持、さらには保護を必要とする。そして全ての海上部隊について統合的に計画を立て、国の海洋戦略の策定と推進に尽力する海洋委員会は、間違いなく国の海洋戦略を調整する真の中枢となる。
中国国家海洋委員会の設立という知らせを受けた今、人々は長く待ち望んだ初の国家海洋戦略の正式な発表に期待するに十分な理由を得た。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年3月15日