中国の空母設計士「『遼寧号』は始まりにすぎない」
中国の造船大手「中船重工」(本社・北京)第701研究所国家空母プロジェクトの呉暁光・副総設計士は6日午後、北京で記者の取材に応じ、「中国は今後、海洋を一層重視し、自分たちの力で海洋の合法的権益を守る必要がある」と述べた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
呉氏は、国防装備建設に30年間携ってきた科学技術員として、初めて中国共産党の全国代表大会に参加することになった。「党代表に選ばれたことから、国防科学技術や国防産業を重視する党の姿勢がうかがえ、身の引き締まる思い」と語った。
海洋権益の保護について、呉氏は「中国はもともと海洋観念が薄く、改革開放後になって注目されるようになった」とした上で、「今後の発展の中では、海洋問題をさらに重要視する必要がある。突き詰めていえば、海洋の合法的権益は自分たちの力で守らなければならない」と指摘。「改革開放の初期は、国防装備の研究開発にかけられる費用は限られており、人材流出がひどかったが、今は多くの若い学者がこの事業に身を投じ始めている」と感慨深げに語った。
注目を集めている空母建設については、「今後さらに良い知らせができるだろう。国民の期待は裏切らない」と自信をみせた。「空母の数は国家の利益追求の認知に関わる。中国がどのぐらい空母を必要とするのかは、国の需要次第。ただ言えるのは、『遼寧号』は始まりにすぎないということだ」。(編集MZ)
「人民網日本語版」2012年11月8日