中国の独身者1.8億人に 「家なし・車なし」がネック
数字の「1」が4つ並ぶ11月11日は、中国の若者達の間で「独身の日」と呼ばれている。新華社のウェブサイト「新華網」が11日付で伝えた。
山西省太原市の広告会社に勤める28歳の戴軍氏は、「学生時代の友人の多くは、すでに結婚して家庭を持った。独身の日を迎えるのは、正直言って、毎年とてもバツが悪い」と打ち明けた。週末と重なった今年の独身の日、愚痴を言いながら過ごすよりも積極的に行動に出ようと一念発起した彼は、地元の結婚紹介所が主催する「独身の日」お見合いパーティに参加することにした。
「お見合いにはこれまで何度か挑戦したが、相手方は決まって、仕事、家、収入に関する話題を取り上げる」とぼやく戴氏の実家は、山西省北部の県城(県政府所在地)にある。大学を卒業後、社会人になって5年になる。生活費に使う以外、毎月の収入を少しずつ蓄えてきたが、太原市で住宅を購入できる額には達していない。彼は、「家なし、車なし。これが、お見合いが不成立に終わる重要な理由だ」と話す。
戴氏はひとつの例にすぎない。「中国のお見合いは、まるで商談と同じだ」と報じたメディアもある。
中国民政部(民政省)中国社会工作協会結婚仲介業界委員会と中国の大手お見合いサイト「百合網」は今年初め、「2011年中国人結婚・恋愛状況調査報告」を発表した。これによると、女性の9割が結婚相手に望む条件として「安定した収入」を挙げ、約7割が「男性が新居を準備すべき」とした。