米メディア「中国の大問題は空前規模の独身男性」
米ケーブルテレビ向けのニュース専門放送局「CNN」のウェブサイトはこのほど、「中国の大問題?男性が多すぎる」と題する記事を掲載した。以下はその抜粋。環球時報が報じた。
19世紀半ば、中国の北部を流れる黄河が2度、決壊し洪水が発生。その後に起きた飢饉(ききん)により、中国の北方地区は路頭に迷う人であふれた。そのころ、武装勢力・捻軍(ねんぐん)に加入する男性がかつてない規模で増加し、清(1644-1912年)を混乱に陥れた。捻軍は、同時期に同じく打倒清を掲げる組織・太平天国と同じく、最終的には滅亡したが、中国経済を破壊する点では一定の成功を収め、清の統治が幕を閉じる面で、重要な役割を果たした。ブリガムヤング大学のHudson, Valerie M氏と英国ケント大学のDen Boer, Andrea M.氏は2005年に出版した「アジアの余剰男性人口が安全保障に与える影響」の中で、「飢饉発生期間中、女の子の赤ちゃんを殺すことは決して珍しいことではなく、その影響から同地域の男性の4分の1が未婚だった」と指摘。「このような状況に将来を悲観した若い男性が捻軍に加入した」との見方を示している。
捻軍をめぐるストーリーは中国がその数十年後に直面する大きな問題「若い男性が多すぎる」の予告編のようだ。
これまでの歴史の中で、中国では長期にわたり、男の子が寵愛(ちょうあい)を受け、一方の女の子は赤ちゃんの時に殺されたり、差別を受けるということが繰り返されてきた。特に漢族の間で、その傾向が顕著だ。そして、ここ数十年、安価な超音波検査により胎児の性別を見分け、女の子の場合堕胎するという行為が横行している。その結果、2020年までに、中国の結婚適齢期の成人男性は女性より3000万人多くなると見込まれている。この、男女比アンバランスは捻軍の時代よりはるかに深刻な数字だ。また、このような現状がもたらす結果も当時よりはるかに深刻なものとなる可能性がある。
実際には、中国では独身男性が多すぎるという問題の影響を既に目にすることができる。米コロンビア大学のDouglas Almond准教授は「男女の不均衡率が1ポイント増加するごとに、暴力などの犯罪が6ポイント増加する」と指摘。実際に、中国の男女比アンバランスが最も深刻な地域では、賭博やアルコールの乱用、薬物、誘拐、女性の人身売買など、多くの問題を抱えており、いずれも「若い男性が多すぎる」という問題に起因している。さらに、独身男性の増加は收入格差にもつながっている。中国の社会における所得分配の不平等さを測るジニ係数は現在、25年前の0.3未満から社会騒乱多発の警戒ラインを超える約0.5に上昇している。
中国も韓国に倣い、女性差別やそれに起因する堕胎の根絶を図ることが急務だ。同時に、この先20年の間に空前規模で増加する独身男性の大軍を抜本的に解決する方法を考えなくてはならない。なぜなら、憂鬱な生活を余儀なくされる独身男性自身が危険な状況にあるというだけでなく、周囲の人にとっても「脅威」となりえるからだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年11月16日
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