大雪の北京、「落雪注意」のプラカード掲げた男性に心ほっこり
4日、記録的な吹雪に見舞われた北京市。市内の地下鉄5号線「大屯駅」近くの高架下では「落雪注意」と書いたプラカードを持って、通行人に注意を呼び掛ける男性が現れた。冷たい風と雪が舞う厳しい寒さの中、手を真っ赤にしながら同プラカードを掲げるその姿に、多くの人が心を暖めた。中国のタブロイド紙「北京晨報」が報じた。
同日午後2時過ぎ、北苑路と慧忠北路の交差点に来てみると、マスクにサングラス、さらにニット帽に防寒靴と全身「フル装備」の男性を目にすることができた。日中の最高気温が4度という寒さに、男性は片手をポケットに入れ、もう一方の手で同プラカードを掲げて、通行人や通過する車に注意を呼び掛けていた。現場の上には地下鉄5号線の高架が走っており、雪の大きな塊が次々に地面や通過する車の上に落ちていた。
寒さの中、長時間屋外に立っていたため、頬と両手は真っ赤になっていたものの、男性は引き続き通行人一人ひとりに注意を呼び掛けていた。男性は取材に対して「隣のマンションに住んでいる」とし、「今日午前地下鉄の高架から落雪しているのを見て、もし人に当たったらたいへんな事になると思った」ため、自作の同プラカードを持って同場所に来たという。「午前、注意を呼び掛けていると、何度か人が通過したばかりの所に雪の塊が落ちてきた。本当に危なかった。もし人に当たっていたらケガしていただろう」。
インターネット上にも、同場所を車で通過したというネットユーザーらから「ボランティアの方、寒い中落雪に注意するよう通行人らに呼び掛けてくれて、ありがとう。本当に感謝」など男性の行動を称賛する声が寄せられている。取材の最後まで自身の名前を明かさなかったこの男性は、「私のことは覚えなくていい。『落雪注意』という言葉を覚えてくればそれでいい」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年11月5日