台湾の2012年「今年の漢字」は「憂」
台湾の2012年「今年の漢字」が7日、発表された。人々の心理状態や揺れ動く社会の世相を反映した漢字「憂」が、最高得票8094票を獲得し、今年の漢字に選ばれた。人民日報海外版が報じた。
台湾が「今年の漢字」を選出するのは、今年で5回目。昨年は、「讃」が選ばれた。今年の得票数第2位から第10位は順次、「漲」「転」「感」「惨」「鬱」「苦」「怨」「窮」「爛」。
「憂」はもともと、台湾中央研究院の陳建仁・副院長が推薦した。陳副院長は、「この1年、世界終末予言、国際情勢、欧州債務危機、貧富の格差、減給、物価上昇、民族対立、台湾の競争力など、憂慮すべきことが相次いだ」と指摘した。
「連合報」の遊美月・編集長は、「トップに選ばれた『憂』という字は、台湾全体社会の世相を反映している。第2位の『漲』は、何もかもが値上がりしているのに、給料だけは上がらないという人々の憂いを表現する字であり、当局や社会各界はこの事を重視しなければならない。第3位の『転』には、首位の『憂』を制する力の可能性が秘められている。『憂』から逃げ出すことなく正視し、心機一転を図り、新しい方法を模索し、『転じる』力を生み出し、台湾の発展をリードしようという前向きな意志が、この『転』という字に反映された」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2012年12月10日