中国人が豪永住権を買い占め 豪地方政府の資金源に
オーストラリアのニューサウスウェールズ州政府はWaratah債の発行により、4年間で2億豪ドルの資金を調達し、インフラ整備に充てる予定だった。しかし中国人投資家によるオーストラリア永住権の買い漁りにより、ニューサウスウェールズ州政府はわずか5カ月で、この資金調達の難題を解決した。北京青年報が伝えた。
報道によると、オーストラリア政府移民局が現在までに受け付けている、超投資家ビザ(Significant Investor Visa)の申請に興味を示している人は435人に達し、そのうち90%が中国人だという。熱心な中国人申請者のおかげで、ニューサウスウェールズ州政府はわずか5カ月で、4年かかるはずだった資金調達を完了した。
◆3000万元以上の投資
オーストラリアは昨年11月24日に、新たな投資移民政策「超投資家ビザ」計画を実施した。これはオーストラリアで500万豪ドル(約3200万元=約5億2800万円)の投資を行った申請者に、居住ビザを発給する制度だ。同ビザに興味を示している435人の申請者のうち、279人はすでに正式に申請を行った。そのうち171人の投資金額は8億5500万豪ドル(約50億元=約825億円)を上回っている。現在までに2人の申請者がビザを取得しており、そのうちの1人目は中国の某玩具メーカーの関係者だという。申請に成功した2人目の国籍について、移民局は公表を控えている。移民部門の報道官は、「申請者の90%は中国人だ」と述べた。
同ビザは投資家に4年間の居住権を保証する。投資家はその後、オーストラリアの永住権を獲得できる。投資家は居住中に、オーストラリア政府に500万豪ドルの投資を行う必要がある。これらの資金は、国債への投資、経営資金、オーストラリア企業への投資などの用途に充てられる。オーストラリア政府移民局の関係者は、「オーストラリアは他国と富裕層を争奪している。オーストラリアの競争目標は富裕層だけではなく、彼らの資産と彼らがもたらすビジネスチャンスも含まれる」と買った。オーストラリアのこの特殊なビザは「188」というナンバーを持ち、これまでの旧式の「457ビザ」(外国人労働者の長期就労ビザ)と区別されている。