北京、政府部門の高級管理職に契約制導入 年俸は325万円以上
北京市の共産党委員会組織部と人力資源・社会保障局は3日、市政府部門である科学技術委員会、交通委員会、経済技術開発区管理委員会の高級管理職6人を、全国を対象に「招聘制」で募集すると発表した。同市が公務員を「終身制」ではなく契約スタイルの「招聘制」で採用するのは今回が初めてで、同制度は試験的に導入される。同ポストの契約期間は2-3年で、年俸20万元(約325万円)以上。年間の業績が基準に到達しなかった場合、契約打ち切りもあるという。北京晨報が報じた。
■申し込みは4日から24日まで
今回の募集のうち、3ポストは募集要項として博士号もしくは修士号所持者となっているほか、職歴として「大都市の総合交通運輸システムでの経験10年以上」、「大型国際会議や国際活動を責任者として手配したことがある」などが挙げられているポストもある。
一方、採用までの過程は、申請、資格審査、試験査定、審査、健康診断、公示、審査・承認、招聘となっている。また、条件を満たしている応募者が少ないポストの場合、公務員主管部門の承認を経た上で、条件を満たしている応募者を直接招聘することができる。
募集は4日から24日までの間で、さらに詳しい情報に関しては、北京組工網や前出局のサイト、人事考試網、関連の招聘公式サイトにアクセスして調べることができる。
■年俸20万元以上
従業員と企業が労働契約を結ぶのと同じく、招聘制で採用される公務員は、法律に基づいて、契約を結び、公職に就く。給与や福利厚生は、国家財政から負担され、一般の公務員と異なるのは、同公務員は規定の限度額や給与経費限度額内で、中央政府、または省級公務員主管部門の承認が必要であることだ。公務員採用に同制度が導入されることにより、契約管理や平等な協議、明確な任期などのメリットができ、中国では、公務員に一旦なれば、解雇される心配がないため、同職は決して割れることのない「鉄の茶碗」と呼ばれてきたが、その旧制度にメスが入れられることになる。
機関と採用予定者は、双方にその意思があり、合意に達するという原則の下、書面で招聘契約を結び、双方の権利と義務を明確化する。今回の契約期間は2-3年で、3-6カ月の試用期間が設けられる。採用後、職責や業務目標に基づいて、業績の審査が実施され、基準に到達しなかった場合、契約が打ち切られることもある。
同公務員に対しては、国の規定に基づき、給与に関する協議が実施される。給与などの待遇は職位に基づいて、市場の同様のポストの給与水準や該当部門のほかの公務員の給与水準などを総合的に検討し、合理的に調整して確定される。また、関連の規定に基づいて、社会保険にも入ることができる。今回の同公務員の年俸は20万元以上とされている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年6月4日