ネット上のデマが深刻、汚職監視も低俗化 (2)
◆伝統的なメディア、依然として重要な情報源に
ミニブログのオピニオンリーダーの情報源を見ていくと、伝統的なメディアが依然としてその重要な情報源となっている。同青書がオピニオンリーダーのミニブログの情報源について統計をとった結果、伝統的なメディアの情報を転載する比率が最高の48%に達し、本人自らが情報を発信する比率は44%で、他者(メディアおよびその関係者を除く)のミニブログを転載する比率は8%のみだった。
同青書によると、雑誌・新聞は、オフラインメディアの競争における優位をもってミニブログ界に進出し、そのメリットをうまく利用することで、新メディアの発展の流れに適応し、足並みをそろえた報道を実現している。これにより伝統的なメディアは、ネット上の発言権を手にしている。「新聞がなくなる」という悲観的な判断に転機が訪れ、「紙はなくなるが、情報は残る」ことになりそうだ。
同青書の統計データによると、昨年メディアに紹介された671件のデマのうち、461件がデマの拡散ルートについて言及された。デマの3分の1超(34.7%)はミニブログを主な拡散ルートとしており、そのうち「新浪微博」で出現したデマはその他のミニブログを大きく上回った。新浪によるデマ取り締まりは通年で32件のみで、最後の1件は昨年5月22日に投稿された内容だった。
同青書によると、ネットによる汚職監視が近年増加している。特に2012年は、ミニブログによるスクープが汚職監視の注目点になった。しかしネットによる通報は、偽りの情報やプライバシーの侵害といった問題に直面している。また災害・政治関連のデマが、2012年に爆発的に増加した。専門家は、「ネットによる汚職監視は、汚職取り締まりの一部に過ぎず、すべての問題を解決できるわけではない」と表明した。デマの解決法は、タイムリーかつ十分な公式情報の発表だ。