南京の「売れ残り」男性、10万人超
「中国全国で、『剩女(適齢期に達しているもかかわらず結婚していない女性)』は582万人いるが、『剩男(同男性)』はすでに1100万人を上回った」という衝撃的なニュースが、巷を賑わわせている。これでは、本当に結婚したくてもできない「真の剩男」が少なくとも500万人いる計算で、ネットユーザの間で熱い議論が交わされている。南京市統計局がこのほど実施した調査分析結果によると、南京の状況も全国と同様で、結婚適齢期を過ぎた未婚者の数は、女性より男性の方が多く、南京の「剩男」は10万人を上回り、「剩女」の3倍に達している事実が明らかになった。この原因として、「相手をより好みし過ぎている」「相手がいない」「結婚する条件が整っていないため、結婚に踏み切る勇気が無い」などが挙げられた。現代快報が伝えた。
○南京の「未婚男性」は「未婚女性」の3倍
南京市統計局人口・就業処の雷暁萍・副処長は、「第6回国勢調査の統計データによると、結婚適齢期にある未婚男女は全市で190万5500人、うち男性は105万7400人、女性は84万8100人と、男女比は100:107と、ややアンバランスな状態になっている。これは、第5回国勢調査以降の顕著な傾向であり、決して軽視してはならない問題だ」と指摘した。
さらに、雷副処長は、「国際的に広く認識されている『結婚適齢期を過ぎた未婚者』とは、30歳以上を意味する。未婚者のうち、30歳以上は13万700人と、その割合は第5回国勢調査時より5.18ポイント上昇した。うち男性は10万100人、女性は3万600人と、『未婚男性』は、『未婚女性』より3倍多い。30歳以上の未婚者の男女比は、女性100に対し男性124.7人で、年齢が上がるにつれて、アンバランスが増大する傾向にある」と続けた。
「私も、10万人あまりの『未婚男性』のひとりです」と語るのは、南京市に住む朱氏(38)。痩せていて背が高く、眼鏡をかけ、上品な雰囲気が漂う彼は、まだ結婚していない。両親や友人など周りの方が本人より焦っているという。しかし、朱氏は、「私にぴったりな女性が、きっとどこかにいます。私は真の愛に出会うことを信じています」と照れ笑いを浮かべながら話した。ルックスも良く、安定した仕事に就いており、マイカーもマイホームも所有している朱氏が相手に求める条件は、かなり高い。友人達も彼に多くの女性を紹介したが、彼のお眼鏡に叶う女性はなかなかいない。今年に入り彼はいささか焦り始め、この旧正月にお見合いをして、相手の女性から強烈なパンチを食らった。1989年生まれのこの女性は、疑わしそうに、「こんな年齢になって、まだ結婚していないなんて、何か病気をもっているの?あるいは奇妙な性癖があるの?」と彼に尋ねたのだ。
雷処長は、このような状況について、次の通り分析した。
「物質的な生活レベルが高まるにつれ、人々が求める結婚のクオリティ、感情面でのニーズ、愛情に対する期待もどんどん上昇し、結婚に対する考え方に大きな変化が生まれた。『相手に合わせてやっていくべき』という従来の考え方から、『自分に無理強いしたくない』という考え方に変わったのだ。こうした変化の結果、男性の未婚者が女性より多くなるという状況が生じた。彼らは、『愛情と結婚』について、『追い求めすぎるよりも、むしろ控えめに』というスタンスを取るようになった。また、もうひとつの重要な原因として、中国人は、昔から『男尊女卑』の観念を夫婦にも当てはめてきたことを見逃してはならない。高学歴し、キャリアアップする未婚女性が増えるにつれて、男性が求める『自分より低い相手』の範囲が、ぐんと狭まってしまった」。
○「売れ残るのでは?」と最も焦る年齢は「34歳」
第6回国勢調査の統計データによると、全国で30-39歳の独身男性は1195万9千人、同年齢層の独身女性は582万人。南京市だけを見ると、30-39歳の独身男性は4万9千人、同年齢層の独身女性は2万2600人。
「売れ残り男性が売れ残り女性より多い」という事実そのものが、独身男性にプレッシャーを与えている訳ではない。南京市民政局の結婚に関する統計データによると、南京市民の結婚年齢はますます上がっている。2012年の平均初婚年齢は29.2歳、今年に入り30歳の大台を突破した。今年1-4月の平均初婚年齢は30.4歳に達し、うち男性は30.3歳、女性は30.4歳。南京で女性の結婚年齢が男性より高いのは、非常に希少な現象だ。
結婚年齢がこれほど上がった原因は?いったい何歳になれば、「売れ残り男性」「売れ残り女性」の仲間に入るのだろうか?統計部門は、30歳以上の独身男女を「結婚適齢期を過ぎた未婚者」と見なしている。鼓楼区の結婚登録窓口で男性50人を取材したところ、うち約70%が、「30歳は男にとってピークの年齢だ。ある程度の経済的基盤を持ち、結婚マーケットでは人気が高い」と答えた。残り30%は、「売れ残りの仲間に入ったと思うのは35歳を過ぎてから。34歳が、最も焦る時だ」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年6月20日