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飛行機事故、発生から1分半が生死の分かれ目

 航空業界は、飛行機の離陸後3分と着陸前の7分の間に事故が起きる可能性が最も高いため、この時間を「魔の10分」と呼ぶ。ただ、いったん事故が発生すると、機内の乗客に残された避難時間は3分もない。業界関係者は、事故発生から1分半以内がカギと指摘する。この間、常識不足や避難用道具に関する知識不足が命取りになる。天津日報が報じた。

■事故後は素早い行動がカギ
 
 飛行機が緊急着陸の体勢に入った時には、乗務員の指示に従って、衝撃から保護する姿勢をとらなければならない。足は席の下に入れ、頭を前かがみにしてなるべく膝に近づけなければならない。このような姿勢を取っていれば、乗客は、衝撃でどこかにぶつかったり、脊椎を負傷したりするリスクを低くすることができる。一方、赤ちゃんを連れている乗客は、赤ちゃんを胸に抱いてはいけない。なぜなら、衝撃で赤ちゃんが飛んで行ってしまったり、親が体を前かがみにした際に、赤ちゃんに大きな圧力がかかってしまったりすることがあるからだ。

 その後、機体が着陸を成功させた後、乗客はすぐにシートベルトを外して逃げなければならない。「シートベルトを迅速に外す」と聞くと、「そんな簡単なこと」と思うかもしれないが、緊迫した状況下では、乗務員でさえ、シートベルトの外し忘れというミスを犯すことがある。その後は、できるだけ早く機体から離れることだ。乗務員が、乗客を異なる出口から下ろすための指示を出しているなら、必ずその指示に従わなければならない。一目散に出口に大勢の人が向かうと、避難ルートを塞いでしまうことになりかねない。

 機体から離れたのであれば、機内にまだ家族がいたとしても、飛行機の近くに留まってはいけない。機体は爆発しなくても、火災が発生し有毒ガスが出る可能性もあるため、乗客は必ず風上に逃げなければならない。

■緊急時に関する知識に通じておく

 飛行機事故が発生した際に、うまく避難できるかは、緊急事態下での反応の早さだけにかかっているのではない。以下の専門家の意見は、避難の際の大きな助けとなる。

○家族などと別々に座らない

 家族3人で飛行機に乗り、別々に座った場合、緊急事態が発生した時にまず思いつくのが「家族はどこにいるのか」で、家族を探すのに貴重な避難の時間が奪われてしまう。どうしても別々に座らなければならない場合、子供に「親が迎えに来るのを待っていてはならず、すぐに逃げなければならない」ということを伝えておかなければならない。

○乗務員の緊急時に関する説明を真剣に聞き、安全ガイドをきちんと読む

 乗客は往往にして、どの飛行機の説明も同じで、真剣に聞く必要はないと考えがちだ。しかし、実際には、飛行機の種類によって非常口のタイプが異なる。

○座席から何列目に非常口があるか数えておく

 乗客は、チケットを購入する時に、座席の位置を指定することはほぼできない。そのため、飛行機に乗った際、自分の座席から一番近い非常口2つが、何列目にあるかを数えておき、黒煙などに覆われて出口が見えない際に、手さぐりで非常口に到達できるようにしておくのがいい。非常口「2つ」の位置を確認しておくのは、予期せぬ問題が発生してうち1つが使えなくなる可能性もあるからだ。

 一方、飛行機に乗る前にしておけることもある。例えば、評判の良い大型の旅客機を選ぶことだ。小型の飛行機は大型の飛行機より安全性が低い。また、直行便を選ぶと、事故が起きる確率が最も高い離陸と着陸の回数を減らすことができる。そのほか、可能であればTシャツではなく、長袖を着ることだ。火災が発生した場合、長袖は保護の役割を果たすからだ。ズボンも半ズボンではなく、長ズボンがいい。(編集KN)

 「人民網日本語版」2013年7月11日

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