中国 ネット上で生まれたユニークな記念日が流行
5月20日は中国語の発音が「愛している(我愛ニー)」に近いことから、「ネットバレンタインデー」とされ、大いに人気を集めた。このほかにも、「3月7日の女子学生デー」、「8月3日の男性デー」、「9月13日の分手(別れる)デー」、「11月11日の独身デー」、などのネット上で生まれた記念日が次々と流行している。ここ最近の記念日を見ると、7月12日が「後悔デー」、7月16日が「ジェイ・チョウ(周杰倫)デー」、7月17日は「家に帰って食事デー」だという。中国新聞網が伝えた。
こうしたネット上の記念日について街頭とネット上でインタビューを行ったところ、「ネット上の記念日はストレス発散の一種」「企業が機に乗じて一儲けするための手段」などのコメントが得られた。
「ネット上の記念日に共感する人が次第に増え、参加率も高まっている。需要があるからこそ記念日が誕生するのだ」と語るのは、南京財経大学の学生・呉さん。呉さんはネット上で流行する様々な記念日に参加するのが好きで、お気に入りの記念日になると、クラスメートと一緒に祝ったり、互いにプレゼントを贈りあったりして楽しむという。
呉さんは「物質面が豊かになる一方で、精神的な心の支えを必要としている人も増えた。例えば独身デーなどは、恋人がいない多くの学生たちが不満をぶちまけ、ストレスを発散するために必要だ」と語る。
ネット上の記念日は若者のニーズにあっている。若者は時代の潮流の先導者であり、その時代の最先端を行っている。時代の移り変わりに伴い、若者も自分たちの記念日がほしくなったのだ。
南京情報工学大学に通う張聡さんは「生活ペースが加速し続ける今の時代、人と人が面と向き合って交流する機会は減っており、外の世界に対してますます冷淡になっている。町を歩く人も、タクシーや地下鉄を待つ人も、みな自分の携帯電話を片手に、ディスプレイを眺めている。ネット上の記念日が出現したことで、人が集まるチャンスができ、家族や友人と一緒に過ごすようになった。これもストレス発散の一種だ」と語る。
各店舗もこの商機を逃すまいと様々な広告を打ち出している。ネットユーザーの陳さんは「ネット上の記念日が流行したことで、一番利益を得たのは企業だ。特にネットショップは様々なキャンペーン活動を打ち出している。消費者は記念日は『お徳』だと感じるかもしれないが、実は企業が人々に物を買わせるように仕向けているだけ」と指摘する。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年7月18日