学科別新卒社員給与ランキング発表 ワースト10は全て文系
国内の大手調査機関マイコス(MyCOS)、捜狐教育、教育系事業会社の学而思培優は北京で12日、「2013年数理科基礎教育白書(以下、白書)」を共同で発表した。白書によると、2012年に大学学部の各専攻を卒業して就職した新入社員のうち、建築学科卒業生の平均給与が最も高く、月給4453元(約7万6千円)だった。専攻学科別給与ランキング上位10学科のうち、理系が7割を占めた。一方、ランキング下位10学科は全て文系で、最低は史学科卒業生の平均月給2835元(約4万8千円)だった。中国新聞網が報じた。
白書では、約10万人を対象としたアンケート調査と一連の関連研究に基づき、国内公立大学の文系・理系科の現状、高校生が志望大学を決定する際の影響、国内外の著名大学の専攻設置に関する規則、就業情勢、各専攻卒業生の給与状況などが取りまとめられた。
白書のテーマ別概要は次の通り。
○専攻選択
「文系か理系かを選ぶ上で大きなポイントとなったことは?」という高校生への質問に対し、「就職状況」と答えた人は37.47%、「学校選択や専攻選択がやりやすい」は27.76%。一方、「個人的な興味」とした高校生は16.95%、「高校の担当教師と親の薦めで専攻を決める」と答えたのはわずか2.62%だった。
○受験勉強
「受験のために塾など学校外での補習に参加する」と答えた人は78.95%、「学校の担当教師によるマンツーマン補習を受ける」とした人はわずか4.97%だった。これは、学校側が各種補習クラスを開設することを政府が禁止した後、高校生の校外補習パターンに変化が生じたことを示している。
○就職率
トップ20に選ばれた専攻のうち、文系はメディア科と造園科の2学科のみ。意外にも、受験生の間であまり人気のない専攻の中に、就職には有利なところもある。例えば、2012年度卒業生の統計データによると、給水・排水システム、自動車サービスシステム、鉱物資源システムはいずれも就職率が高かった。
○給与
やはり理系の専攻が優勢。2012年度卒業生について言えば、建築学、ソフトウェア・エンジニアリングなど理系専攻卒業生の給与が上位を占めている。文系専攻では、映画・テレビアートテクノロジー、ドイツ語、保険、財政学がトップ10入りを果たした。
「白書」編集側は、「ここで明らかになった中国基礎教育分野の現状が、学生・保護者が大学の専攻を選び、卒業後の進路を検討する上での参考となり一助となるよう希望している」と示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年12月13日