「20元夫」がネットで話題 専門家:「根底に妻の不安感」
ある女性ネットユーザーがこのほど、自分の家の家計管理の実態についてネットに書き込んだ。書き込みによると、女性の夫は平凡なサラリーマンで、朝食と夕食は自宅で、昼食は職場で食べる。仕事に行く日は、お金を遣うことはめったにないので、緊急出費に備えて20元(約340円)だけ持ち歩いているという。中国吉林網が伝えた。
この書き込みが投稿された後、ネットユーザーが次々と転送、「20元夫」がネット上で大きな話題となり、多くの男性達のため息混じりの同情が湧きおこった。同時に、「男性は常日頃、外出時に所持金をいくら持つのが妥当か?」という話題も議論の的となった。さて、皆さんのご意見は?
○「外出時の所持金は20元」はそれほど珍しくはない?
いささか気が弱く、奥さんの言いなりで尻に轢かれている男性は、ネット上で「カカア天下(原語:妻管厳)」型夫婦と呼ばれる。もちろん、この言葉に当事者を蔑む気持はなく、妻の尻に敷かれるのは、妻への愛情表現の裏返しだということは、誰もが知る事実であり、家内の安全と平和を守る上で大きな効果がある。今回話題の発端となった「20元夫」の投稿も、奥さんの夫操縦が最も厳しいとまではいかないが、より厳しくなったことを示している。しかし、これについて一部の男性ネットユーザーは、「冗談もいい加減にして欲しい。この奥さんのやり方はあまりにもケチケチし過ぎている。男はそれなりのお金をいつも携帯していなければ」という声も上がった。
ネットユーザー「阿梨」さんは、「20元だって?人を馬鹿にしていないか?僕なら、こんな妻には、最初から給料は一切渡さないね」とコメントした。また、「蘭天」さんも、「男性諸君、今こそこんな酷い妻から解放されようではないか!」と書き込んだ。一方、大騒ぎする程のことではないという意見もあった。「tongming」さんは、「20元なら十分だよ。僕なんか7元(約120円)だ。毎朝出勤時に5元(約85円)で揚げパンを2つ買い、残った2元(約35円)は双色球(宝くじ)に消える」とコメントした。
ネットユーザーによる喧々諤々の議論の末、「男性は、付き合いというものがある以上、常にある程度のお金を携帯する必要はあるが、それほど多く持ち歩く必要はない。なぜなら、男性はお金の管理が不得手で、持ったら持っただけ使い果たしてしまうからだ」という、誰もがほぼ納得する結論が得られた。それでは、所持金はいくらくらいが適当なのだろうか?これについては、「500元から1千元(約8千5百円から1万7千円)を常に携帯しておくのがベスト」という意見が多かった。
○専門家の分析:「『20元夫』は、妻の不安感から生じた副産物」
心理カウンセラーの黄暁梅氏は、これについて、以下の見方を示した。
「妻が財布の紐を握り、夫の日常の消費行動を厳しく管理する背景には、妻の『不安感』が潜んでおり、ある意味正しくない行動といえる。こんな風では、夫の日常の職業生活や人との付き合いに多大な悪影響が及ぶ恐れがある。だが、このような状況で、夫が家計に関する全権を妻に委譲することは、妻のことを本当に恐れているからではなくて、妻への愛情の表れであり、家庭に対する責任感によるものだという場合が多い。従って、夫婦は結婚生活において、家計管理を時と場合において臨機応変に担当し、各自のニーズに応じて家計からの支出を行うべきだ。それを心掛ければ、家庭バランスと平和が保たれる」。
黄氏はまた、男性が普段、外出時にいくらくらいお金を持つべきかについて、「外出時の必要出費は、仕事の内容によって十人十色であるため、一概には言えない。また、収入に応じても異なるのも当然だし、あくまでも自分自身で決めるべきだ。妻に管理されていなくても、夫婦間の信頼関係がしっかり構築されているならば、面倒な揉め事は起きるはずはなく、幸せな結婚生活も永遠に保障される」と指摘した。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年12月9日