消えゆく日本のスポーツカー (4)
トヨタGT86の内装 |
一方、復活後の86は一連の現代的安全基準、科学技術を備え、かっての純粋な楽しみを苦心して保とうとはしているものの、やるせない「現代化」の痕跡はやはり明らかだ。
現在の86に良い点がないと言うわけではないが、鮮明な個性と純粋な楽しみを備えていた初期の頃と比べると、どうしても何かが欠けている。客観的に言って、86は現在では珍しい、庶民価格で購入できる後輪駆動小型スポーツカーだ。この点だけでも、トヨタに敬意を表するに値する。時間は後戻りしない。現在の自動車が配慮しなければならないものは以前よりもずっと多い。将来も、楽しみのある庶民向けスポーツカーを多く目にできたらと思う。書物で子どもたちに伝えることしかできない「分かってもらうことのできない」純粋な楽しみとまではいかなくても。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年4月27日