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対米ドル人民元相場 昨年の上昇率を上回る (2)

 専門家は、人民元は年内に高位を推移し続けることは困難だと予想する。外需の不確定要素により、海外貿易の人民元相場の支援効果が薄れる。世界市場において、米ドル相場の動向は、人民元相場の動向にとって重要な要素である。米国経済の回復に伴い、ドル相場は段階的に上昇するだろう。人民元の対米ドル相場が安定を維持したとしても、人民元相場は米ドルに伴い受動的に上昇する。そのため人民元の対米ドル相場の上昇が抑制される。

 重要なのは、円安による影響、特に東アジア各国の貿易に対する影響には一定の遅れがあり、現時点ではこれが表面化していない点だ。しかし今後数カ月内に、東アジア各国の貿易収支が悪化する可能性が高く、各国の通貨が全面的に安くなる可能性も排除できない。これらを背景とし、市場の人民元相場に対する予想が、上昇から下落に転じる可能性がある。そのため短期的な小幅上昇後、人民元相場が段階的に下落することもあり得る。

 ◆変動幅の拡大

 元高進行は中国の輸出産業、特に対日貿易輸出に一定の影響を及ぼす。昨年10月以来、円の対人民元中間相場は20%余り下落している。人民元の続騰を背景とし、一部の利ざや目的の資金が貿易ルートを通じて中国本土に流入しており、一部地域の輸出貿易額が過度に引き上げられている。

 劉氏は、「中期的に見て、円安が形成する外部リスクは、人民元相場の重大な懸念だ」と語った。過去数十年間と異なり、日本の高級電子製品、自動車、工業製品は現在、韓国や中国本土などと直接競合している。この状況により、東アジア各国は、本国通貨の相場引き下げを迫られる可能性がある。同地域で唯一変動性に欠ける通貨である人民元は、下落リスクを大幅に拡大し、今年の中国経常収支に大きな圧力を形成するだろう。

 専門家は、人民元相場の変動幅を拡大するべきだとしている。これにより、現在の人民元相場上昇の圧力を緩和し、将来的な資本大幅流出のリスクを防ぐことができる。(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年5月29日

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