中国人に愛される福原愛、日本人の想い

　卓球の世界選手権パリ大会で、中国メディアから最も注目を集めた外国人選手は福原愛選手だ。試合終了後、まず中国語で取材に応じ、それから日本人記者の質問に答える普段の福原。日本人は福原が中国で絶大な人気を誇る現状をどのようにみているのか？複数の日本メディア関係者が「個人的観点・匿名」を条件に、新華社記者の取材に応じた。「新華網」が伝えた。

　電通に勤務する本間氏は、福原愛の中国での人気ぶりを知っている日本人は少なく、中国でトレーニングを積み成功し、中国語に堪能なその背景もほとんど知られていない、とみる。

　「私たちが知っているのはスーパープレーヤーである彼女だけ。優れた成績を讃え、敬服している。周知の通り、卓球は中国が『王国』として君臨してきたスポーツだった。福原のような選手が中国人選手に戦いを挑む姿に、日本人は高い誇りを感じている」と本間氏。

　本間氏の同僚、鈴木氏もこの見方に同感する。日本の視聴者は福原のバックグラウンドにはあまり関心がなく、彼女の特集が放送されても特別そのことには触れられない、と鈴木氏。「関心があれば、彼女のキャリアを描いた番組があったはず」。幼い頃からテレビに映し出されていた福原は、無数の名選手と対戦した過去から、日本での知名度は非常に高く、彼女を嫌いな人は少ないだろう、と二人は賞賛する。

　ただ両氏、またドイツ駐在のある日本人カメラマンは、福原はそのルックスで有名になったわけではない、と述べる。彼女は日本人にとって「普通」の女の子なのだ。

　「愛ちゃんは可愛いけれど、『超美形』とはちがう」と本間氏。鈴木氏も「卓球の名選手でなければ、日本の街角を歩いていても注目されることはない」。カメラマンは、「愛ちゃんはとりわけ中高年に人気がある。自分達の娘のように感じるから。若者のセクシーアイドルじゃない。スレンダーな女性を好むのが日本人。愛ちゃんはちょっと顔が大きいから」と語るが、中国人が福原愛を美人と感じるのなら、それは両国文化の審美眼の違いによるもの、と認めた。（編集HT）

　「人民網日本語版」2013年5月22日